微妙な関係



「聞いていいのか分かんないんすけど」
「んー?」
「先輩と宮地さんって付き合ってるんですよね?」
「んー…さてねぇどうだろうねぇ」
「なんすかその適当な感じww」
「自分でも良く分かんないくらい曖昧な付き合いってことさ少年。そんで?」
「いや、彼氏があんだけアイドルに傾倒してて嫌じゃないのかなーって」
「はは、あの人がドルヲタなのは今に始まったことじゃないかんね」
「でも普通嫌になりません?自分以外の女の子にあんだけ熱中してるっつーのも…まぁアイドルだからって言っちゃえばそれまでかもっすけど」
「そうだねぇ…高尾君的にはどう見える?」
「やー先輩全然気にしてないっつか理解ある彼女って感じ?そりゃ先輩もゲーマーっすけど実際の女の子に夢中になられるのとゲームに熱中されるのとじゃ不安とか全然違うし」
「はは、本当にねー私膝に抱えてライブDVD見るとかふざけてるよねー」
「…あれ、やっぱ嫌なんすか?」
「そりゃね、聖人君子でもあるまいし嫌ですよふざけんなくそドルヲタがって感じですよ」
「意外っすね…てっきり先輩は全く気にしてないのかと」
「まぁ一応装ってるからねぇ。高尾君にバレてないなら私結構演技派じゃん?」
「…宮地さんにいわないんすか?」
「はは言わないわー。んな格好悪いこと」
「そっすかぁ?普通だし寧ろ可愛いと思いますけど、やきもち」
「女にもね、プライドってあるのさ高尾君。アイドルに妬いちゃう私可愛いみたいに思ってると思われんのも癪だし、趣味に口出すような理解のない奴だと思われるの嫌だし、とか色々打算巡らせてね」
「でもそう考えて言えないのも含めて全部可愛くないっすか?」
「お、いい男だね君は。もてるっしょ高尾君」
「人並みっすよー。で結局言わないんすか」
「言わないねぇ、そりゃアイドルちゃんに熱上げる姿はそりゃ面白くないけど。でもドルヲタやってんのが嫌かと言われればそうでもなくてね、寧ろそこは好きなの。…男の子には理解出来ないかもねぇ」
「…とりあえず先輩が良い女で宮地さんが愛されてることは分かりましたね」
「おやおや、ありがとう」
「その癖自分はゲームの男に妬くんすけどねあの人ww」
「ふふふーこないだ新作乙女ゲーのフルコンデータ消されたわ」
「wwwwww」
「いやー愛が重いわ」
「先輩wwまじ良い女www」
「ふふ、よし高尾君ジュースくらいならお姉さんがご馳走しようじゃないか」
「まじすか、あざっす!」
「緑間君にはお汁粉買ってこー」


20130601


妬かないわけないけど表面上さらっとしててでも高尾とかに突っ込まれたら否定しないくらいが良いと思います。