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(妖→『』人→「」)
…見える。見えなくなってた人ならざる者が見えてる!
なんで?おかしくない?見えなくてよかったのに…
『待てえ小娘え!!』
「誰が待ちますかー!!」
最悪!!なんで私が追われてるわけ?!意味わかんない!!
「もーやだっなんで私なのさ!!私なんて、食べてもまずいってばー!!」
話聞いてくれない!
もう足持たない。ガクガクしてきた…
『ひひ、もう終いか?』
「ふ、ざけないでよっアンタなんかに!喰われてっなるものか!!」
と言ったがも、ダメ…
「あぐっ」
『手応えのない小娘よ』
いった…足捻った…つかめっちゃ擦りむいてる!
『誠に良き香よのぅ』
「ひっ…はっ…」
止まったからか息が、もう声もまともに出ない。
これはよろしくない。
『もったいない気もするが、他に喰われるよりも良い』
「ふ…はっ」
息、緊張もあるのかな?
やばい。こんなキモい奴のエサになんてなりたくない!
『ぐっ』
一口に食べられそうになったとき、がつんと音がして石が落ちてきた。
…これ、握りこぶしくらいあるんだけど。
「こっちだ!」
手を取られほとんど無意識で走り出す。
足痛いけどそんなこと言ってられない。あんなよくわかんないのに食べられるよりよっぽどいい!
「もうすぐ神社があるから」
「はっはひっ」
今返事できてた?
つかどっかで聞いたことあるようなないような声…
ああ、そんなことより、もう足が…もたないです!
「ひあ!」
「大丈夫?!」
「はっひ…ぁ…」
ごめん。息が追いつかない。
「すまん」
「ふえ?ふおあ!?」
ちょっおにーさんなにするの!?ここここれお姫様だだだ!!
「先生!」
先生?
それもまた聞き覚えが…
『早うこい、夏目!追いつかれるぞ!』
夏目?夏目夏目…うーん…あ、夏目!夏目ね!テレビで何回か見たことあるよ!
なんだっけ?なんか…あれだよね、あれ…アニメ!
アニ○ックスで見たよ。
「はぁ…なんとか逃げ切れたみたいだな」
じゃあこれおかしくない?
なんでアニメのキャラが私を抱えて走ってるの?
「あ、悪かったな。いきなり抱えて」
うん。漫画なキラキラがある気がする…じゃなくて!
「私こそ重くてすみません」
「そんなことなかったよ」
優しい…この子見た目通りだわ…・゜・(PД`q。)゜・
「本当すみませんでした」
あんまり謝ってたら困らせてしまったので終わり。
うーん。困っても美形…
「もう少ししたら帰れると思うけど…」
あ。家…私の家なんてアニメの中にあるわけないし…どうすればいいのかな?
「遅くなっても大丈夫?」
「あ、はい!大丈夫、です」
『お主、なんだ?』
「は?」
「先生失礼だろ」
『こ奴、匂いが違うぞ』
臭い?
『違う!そんな匂いではない』
「あ、違う?」
『この世の者か?』
やばい。先生は鼻が利くのか。そんなに匂い違うのかな…
「先生の言うことは気にしなくていいよ」
「はい…」
『これ!私は夏目の為にだなあ!』
「もう大丈夫かな?先生」
『む…大丈夫じゃないか』
「なんだよ。投げやりだな」
『ふん』
「まぁ先生が言うなら大丈夫だろ」
「はぁ…」
あれを信用していいものか…
「家どの辺り?」
「や!一人で帰れるんでったああああい!!」
「先生!」
『この足でどうやって山を下るつもりだ』
痛い痛い!
足に体当たりとかマジない!!
めっちゃ腫れてるじゃん!
「なにすんだこの豚猫!」
『豚猫だと?!失礼な奴め!』
「いいったいって言ってんだろがあ!!」
「ちょっと二人とも落ち着いてくれよ」
「ホント最低!ホント最低!!」
「ほら先生謝って」
『なぜ私が謝らねばならんのだ!?』
「怪我してるの知ってて体当たりするなんて性格悪いにも程があるだろ」
「いえ、結構です。そんな不思議不細工猫うっぱらってやりますのでください」
『貴様また不細工と…!!』
「それは困る…って!そうだ、先生なんで喋ったんだよ!」
なんか…喧嘩がはじまった…
あは。仲良しなんだなぁ。
つか足痛いなぁー。これいつ治るかなぁ…超痛いー超腫れてるー痛いー。
「…とりあえず家に行こうか」
「へあ?!」
「帰るにしても治療してからの方がいいだろ。とりあえず乗って」
「いやいやいや!歩く!」
この歳でおんぶとかムリ!
「その足で歩けるのか?」
これ、折れてはないよね?
ついでに家なんてないのに私どうしたらいいのさ。
まさか家ありませんなんて言えないしなぁ…
『ほれ』
「ひぎ…っ」
今触っただけ?マジ痛すぎるんだけど。
「な、にすんだよおおお」
涙腺が崩壊した。
「先生!」
『私は触っただけだ!なにもしとらん!!』
「足は痛いし、変なのに追われるし、わ、けわかんない…っ…なんでこんな、とに…」
帰りたい。
こんなわけわかんない所いたくない。怖い。痛い。
「も…やだよぉ…」
2012/03/15 加筆修正