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助けてと言って欲しかった。
いつも無理なく頑張り過ぎてしまう君だったから、いつか壊れてしまうんじゃないかとは思ってたんだ。
宍戸さんなら気付いてると思ってた。思ってるふりをした。
そうすることで俺は君から逃げてたんだ。
俺じゃなく宍戸さんを選んだ君が嫌いになったわけではない。
俺も宍戸さんが好きだから、その気持ちはわかる。でも君には俺を選んで欲しかった。
そんな俺のわがままで、壊れていく君を見ようとしなかった。
相談が減ったから、きっとうまくいってるんだと思ってた。
逆だったんだね。
どうして俺に言ってくれなかったの?
君からの相談を断ったことなかったと思うんだけど…
もちろんこれからも相談には乗るし、いい解決の糸口だって本気で探す。
だって、大好きな君と大好きな宍戸さんのことだから。大好きな二人が悲しそうなのは見たくないから。
なのに、どうして君は壊れてしまったのかな?
(鳳、今日の部活はどうするんだ?)
(…ごめん、今日も休もうかな。跡部さんにしばらく休むって伝えてもらっていいかな?)
(ああ)
(宍戸さんにもすみませんって)
(わかったよ。じゃあな)
((宍戸さんももうずっと部活にきてないけどな))