変化する未来予知


21世紀エスパーは増え続けていた
しかし、政府と契約しているLevel7のエスパーは‥‥僅か3名のみである。

明石 薫 Level7サイコキノ 10歳

野上 葵 Level7テレポーター 10歳

三ノ宮 紫穂 Level7サイコメトラー 10歳

そう彼女たちはまだ、小学生。
しかし、日夜悪と戦い続ける正義の特務エスパー「ザ・チルドレン」なのである‥‥


ーーーーー

〇〇後の未来‥‥

街が殆ど破壊されあちこちで火の手が上がっている。
時折爆発音と銃声。

とある建物の屋上で一人の成人している女性があたりの風景を見つめ何かを考えている

そしてその背後に現れた眼鏡をかけた一人の男性
彼は「皆本 光一」BABELの職員で特務エスパー「ザ・チルドレン」の指揮官なのだ。

そして銃を女性に向け睨みながら叫んだ

皆本「動くな!クイーンカタストロフィー!いや、‥‥薫!!」

動揺することもなく、静かに振り返る薫
薫は、ザ・チルドレンのメンバーでサイコキノの能力を持っている。


薫「そのブラスターなら私をやれるね‥‥撃てよ皆本」


悲し気に笑う薫

皆本「何故だ!なぜ、こんなことをするんだ!
ノーマルも、エスパーも手を取り合うことはできないのか?!」

ずっと考えてきたが、それは虚しくも実現できずに
今こうした現実を突きつけられていて、悔しい気持ちでいっぱいな皆本は、精一杯叫ぶ

皆本「頼む!薫、彼らを止めてくれ

今ならまだ間に合う!こっちへ戻ってきてくれ」

薫「‥‥私が止まっても他の子たちは止まらないよ?
もう、遅いんだよ‥‥」

「遅くなんてない!!」

突然薫と、皆本の間に、昔の10歳ぐらいのころと同じくらいの少女が現れたのだ
皆本は目を見開いていたがどうやら彼女を知っているようだ。それは、薫も同じだった。


薫「‥‥ソウマ‥‥やっぱり、きたんだね」

突然現れた子供の名前は「ソウマ」というらしい。
黄土色の髪色に蒼瞳。ふわふわしたような感じの子供だった

「‥‥僕は、“未来を変えたくて”今まで動いてきたけど

それを嘲笑うかのようにこの時まで“未来は変わらなかった”

そして、この“姿”にも皆と一緒に過ごしてきて‥‥ここに来れてよかったと思えるようになった

初めて側にいる人たちがこんなにも大事なんだって気づかされた‥‥
ねぇ、薫。‥‥帰ろうよ、僕たちの帰るべき場所へ」

そっと手を伸ばすソウマに皆本は「ソウマ‥‥」と呟いた。

薫は手をこちらに向けて伸ばしたかと思うとサイコキノを使い皆本の持つブラスターの引き金を引かされるようにしていたのだ

皆本「くっ、か、薫‥‥やめろ!」


それに必死に抵抗する皆本。
だだ、力には抵抗しきれずに引き金をひく指はゆっくりと動いてしまう‥‥

皆本「や、やめろ!薫!!」

パァアアアン

「「っ!!」」

薫「‥‥ぇ、‥‥そんな‥‥なんで?

ソウマ!!!」

薫の前にテレポートして飛び出してきたのはソウマだった。薫を庇うようにして飛び出してきたので当然皆本の放つ銃弾を受けたのはソウマだった。

胸にはブラスターの弾が当たってしまい
じんわりと赤く染まっていき力が入らなくなって崩れ落ちる‥‥。

薫は咄嗟に身体を受け止める。涙目になりながらそっとソウマの頭を膝にのせて横にならせた

皆本も今の現状が信じられないようで唖然としながらも薫たちに近づいてく

薫「‥‥そ、ソウマ‥‥ソウマ!

ねぇ、なんで私を庇ったの!!」

「‥‥はぁ‥‥はぁ、よかった‥‥“未来を変えられた”」

弱弱しく笑うソウマに薫は「‥‥っ、どうして」と震える声でたずねる



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