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しかし、一向にそれらしい物は見つからない。一生ここに閉じ込められてしまうの?
いや、きっとサンズが助けに・・・来てくれるのかな。
その場にしゃがみ込んで、この先どうしようかと不安になりながら、顔を膝に埋める。
空虚な白い床を見つめていたら、涙が滲んでぽたりと落ちる。
その瞬間、涙の雫が波紋のように広がり、白い床が一気に黒へ変色した。
何事かと思って顔を上げたら、周りも黒、黒、黒
辺り一面が黒一色になっているではないか。
怪奇現象と言わんばかりの恐ろしい出来事の多さに言葉も失ってしまい、かたかたと身体を震えさせていたら「よお」とサンズの声がした。
「サンズ・・・どこなの?」
「ここだ。上見てみろ。」
「上?」
「久しぶりだな、ヒロイン。」
「えっと、さ、サンズ・・・?」
「それ以外何かに見えるか?」
「私の知ってる貴方とはその・・・違う気がするんだけど・・・誰?」
「・・・俺は、まぁそうだな、ナイトメア、って呼んでくれていいぜ。他の連中はそう呼ぶ。」
ナイトメア
その名前を聞いて、何故か懐かしいと感じる。どこかで聞いたことがあったのだろうか。
私の前に降りて来た彼の姿は、この空間と同じ黒色をしていて体がどろどろと溶けている。
背後には重たい音を立てて、蠢いている触手が見える。見据えたコバルトブルーの瞳が黒に映えて、ギラギラと光っているようだ。
見慣れたサンズとはあまりにも見た目が違って恐ろしい。体の震えは未だに止まらない。
すっ、と私に手を伸ばすナイトメア。何をされるのかと私は身構えた。
「怖かったろう、あんな世界に飛ばされちまって。」
「貴方がどうしてそれを知ってるの・・・?」
「それは簡単さ。お前が色んなTLに飛ぶのをずっと見ていたからだ。」
「見てたって・・・今まで私達の近くに居たみたいに言うんだね。」
「ああ、ずっと居たぜ。こんな風に。」
ナイトメアが、液体のように溶けて地面に消えた。
彼の居た所をじっと見るも、黒くて何も見えない。
背後からバシャリ、と音がして、振り返ると元の姿に戻ったナイトメアが立っていたのだ。
「こっちだぞ。」
「びっくりした・・・近道?」
「あー、まぁ、そうだ。凄いだろう?」
「う、うん。よく分からなかったけど、そうやって付いて来てたのね。」
「・・・他人を簡単に信用する所は変わってないな。」
「? ごめんなさい、もう一回言ってくれる?」
「おっと・・・そろそろ時間切れのようだ。 行ってらっしゃい、ヒロイン。」
「へっ、あっ」
ナイトメアが一瞬悲しそうな顔をしたと思ったら、一気に白い空間に戻った。ナイトメアは居ない。
何度も起こる場面の転換のような物に少し気分が悪くなってきた。
ふらふらと再び歩き始めると、空間の一部に色が付いているのが見えた。
そこへ向かえば、もしかしたら別の所へ出れるかもしれない!私は重い足を動かしてそこを目指す。
色の元まで辿り着いて、そこを覗いてみたらスノーディンのサンズとパピルスの家があった。
帰れる・・・!
そう信じてその空間に触れると、眩い光が襲う。眩しくて目が開けられない。
『また来いよ』
・・・?
誰かの声が聞こえた気がした。
***
「絶対に見つけてやる・・・ヒロイン、今助けに行くからな・・・。」
「サンズ、少し休んだらどうだ・・・?」
「気にしないでくれ、兄弟。」
「そうだよ、少し昼寝でもしなよ。」
「そんな暇は無いんだ・・・僕の・・・大事なヒロイン・・・が・・・」
「私が?」
「ニエエエ〜!?ぼ、亡霊だ〜ッ!?」
「失礼な、ちゃんと生きてるよっ!ほら、足あるでしょっ!!」
「ヒロイン・・・?ほ、本物か?」
「二人してそんなに疑って・・・こほん。ヒロイン、ただいま帰還しました!」
敬礼をしてただいまの挨拶をする。私がこの家に帰って来たら必ず行う事だ。
二人はぽかん・・・として私を見る。
少し間を置いて、パピルスはオイオイと泣き始め、サンズは私を抱き締めてきた。
「ただいま、二人とも。ごめん、心配かけたね・・・。」
「いいんだ。・・・おかえり、ヒロイン。」
「おかえり!ヒロインが居ない・・・って、サンズが毎日部屋に閉じこもっていたのだ!これでやーっとサンズが健康的な生活を送れる!!」
「サンズが不健康なのはいつもの事でしょ、もう。」
「heh・・・安心したら、何だか腹が減ったな。今日はヒロインの作った飯が食いたい気分だ。」
「え〜・・・疲れてるかもしれないのにって配慮は無いの?じゃあ、二人がお手伝いしてくれると嬉しいな。」
「勿論だぞ!最高に美味いパスタを作ろう!」
「たまにはパスタ以外がいいんだが・・・ヒロインが作るなら悪くないか。」
「お手伝いちゃんとしてくれないと美味しくならないよ〜。さて、やりますか!」
やっぱり平和が一番だと実感したのだった!
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誰かって誰ズでしょうね。そこは皆さんのご想像で。
(2017/10/16)
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