「 うう … 」

鋭い眼光を感じる 。彼の鎧はそれはもう物凄い金ぴかで、直視しているとわたしの目まで金色になってしまいそうだった 。

人理継続保障機関「カルデア」──── ひょんな事から 、ここでサーヴァントを召喚し戦わせる 、というマスターになりました 。まだわたしのサーヴァントはいないので 、召喚出来るようになるまでは先輩マスターである立香ちゃんの手持ちを借りる事になったんだけど 、……

彼女が貸してくれたのはギルガメッシュ、という何か古代の王さまだった。その説明を聞いただけで正直ひっくり返りそうだったけれど 、さすがに断るのは何だか悪いしお借りしてしまった 。実際にこうして会ってみるとイメージとは大幅に違うイケメンでトキメキを感じてしまったわけだけど 、性格に難がありすぎててわたしなんかに使いこなせるんだろうか … 。

「 おい雑種 」「 へ 、は… 」
「 彼奴から話は聞いている 。癪だがな、ある程度の仲なので奴の " 暫く貴様の面倒を見ろ " 、という命令には従ってやるが ─── 」

何だかぼうっとしてきてしまった 。こうして割り振られたマイルームに二人きりで 、隣ではギルさんが何やら話をしてくれているのに全然頭に入ってこなかった 。疲れてるのだろうか 。右から左へと 、とか何とかって 、こういう事だったんだなあ 、

「 ───── おい 、聞いているのか 」
「 あっ!? ハイ ……… 」
「 ほう 。では聞こう 、我がこの前食べた焼きいもはいくつだ ? 」
「 エッそんな話してた様には見え … 」

そこまで言ってはっ、と口を閉じる。どう考えても聞いていないのがばれてしまう発言だった 、今のは 。恐る恐る彼の顔を覗くと 、予想通りの冷たい表情 ───────
… では 、無かった 。むしろ少し楽しそう 、というか 、そんな 、よく聞いていたな 、とかって褒めてる先生みたいな 、……

「 ふん、ちゃんと解っているではないか。確かに我は焼きいもなんていう庶民の食い物の話はしていないp 」