「一度は諦めた…、アイドルだった」


華の令嬢の一員として活動していた過去の私の人生は、楽しくもあり、辛くもあったけれど、それでもアイドルを追い続けることができるいまを最も愛していた。

親の事情のせいで、夢を諦め慣れない職場で働く日々は夢を追いかけていたあの頃とは違い世界は色あせ、ただ首をゆっくりと締め付けられるように息苦しい時間であった。

アイドルであることをやめたくなかった。諦めたくなかった。
後悔に、悲しい現実に、辛い日々に、眠れない夜は続いた。けれど。

「お前の借金を肩代わりする代わりに、条件が一つある」
 —— 俺とチームを組め。

そういって手を差し伸べてくれたからん存在がいた。

「夢を諦めたくないのなら、俺と組め」

何度も諦めたことに後悔し悩んだ私に、もう一度チャンスをくれた。


***


『怖い夢に、悲しい夢に、怯えているのなら…』

自分と同じように眠れない日々を送っている人々へ。

『今宵も月が枯れるその瞬間まで共に踊りましょう』

『僕』の歌が、LIVEが、届きますように。

『親愛なる観客の皆様へ、愛を込めて』



(2021/01/03)