財前くんと幸せになろう!
※ヒロイン、財前くん共に25歳ぐらい。
※似非関西弁。
※ヒロイン標準語。
財前くんと幸せになろう!
「ここ!ここがいい!ドレスは紫がいい!」
「場所はどうでもええけど、紫のドレスとかセンスなさすぎやろ」
光にプロポーズされて早三ヶ月。最近の私は浮かれている。ウエディング雑誌が、こんなに楽しいものだなんて初めて気づいた。
そりゃあ、好きな人と結婚できるなんて夢みたいで浮かれもする。
結婚式場選びにドレス選び。どれも私の気持ちが上がるものばかりなのに…。光は相変わらずそっけない。
「どうでもよくないよ?!紫のドレス可愛くない?!」
「趣味悪」
「う…っ」
前者を華麗にスルーされ、悪趣味とまで言われた…。紫、好きなんだけどなあ…。
中学からの付き合いとはいえ、悪趣味…、悪趣味は初めて言われた…。
さすがに少し傷ついた…と肩を落とした私の頭上から光の声が降ってくる。
「紫は下品に見えるから美桜には似合っとらん。肌の色が白いからピンクがええんやないの」
「……」
「何や文句あるんか」
「似合う色とか知ってたんだ…」
「当たり前やろ。何年一緒にいると思ってるんや」
それぐらい当然やろ、と真剣な表情で言った後に光の顔が赤に染まっていく。多分、私も同じ色になってる。
「楽しみだね、結婚式」
一緒に幸せになれますように。
( なんでピンク似合うって分かったの?服でピンク持ってないのに )
( 首筋、吸い付くとすぐ痕つくから )
( …はあ…?!)かあああ
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