2020
0612
中編/月永レオ エクル
第6話没稿
デフォルト名:長谷川さつき
「舞台、楽しかったか?」
「それよりも緊張しました。二度目はやりたくないかな……」
「また次も一緒にやろうな!」
「人の話を聞いてくれない。」
糠に釘、蛙の面に水、月永レオに全人類。天才の考えることは全くもって意味が分からない。理解できない不安を覚えて、ため息一つ。再度頭を落としていると、月永レオは私の顔を覗き込んできた。キラキラした緑の淡い色したビー玉みたいな瞳はまっすぐに私の瞳を見ている。
「なんだ楽しくなかったのか?初めて聞いた時からいい声してるから、歌うのに興味あるのかと思ってた!」
「もしかしてそれだけで、楽譜くれたんですか?」
「そうだけど。」
絶句。浮世離れっていうか、人の理念と多少離れたところにいるのではないのだろうか。馬鹿と天才は紙一重もというけれども、これほど一重というか突き抜けたのも怖い。というか、この月永レオの管理はどうなっているんだと問いかけたくなったがこの場にこたえてくれる人もいない。
「サツキの歌がキラキラしてるから、もっと見てたくなったんだ!だから楽譜を渡した。」
「…………」