最初に野薔薇ちゃんが死んで、
死滅回遊終盤で恵くんのお姉さんが死んで、その後を追うように恵くんも死んで、
虎杖くんは最後の宿儺の指を取り込んで死刑が確定して、それに抗うこと無く死刑を受け入れて、

私以外、同級生はみんなしんじゃった。

先輩たちが、特に乙骨先輩が五条先生の封印を解くために走り回っていた。そんな中、私は人形みたいに動けなくなって。真希先輩に何度も叱咤されて、いい加減にしろと殴られたりもしたけど全然動けなくて。
だってもう、どう頑張ればいいかわからない。
みんなと一緒に死にたかった。一人ぼっちにされたって、つらいだけじゃない。なんでみんな、みんなみんな私を置いていくの。





「虎杖くんが居なくなったら、本当に私一人ぼっちなんだよ」
「先輩たちが居るだろ?」
「先輩だもん、同級生じゃないもん。ねぇ、いやだよ。恵くんも野薔薇ちゃんも、居ないのに、ねぇ」
「…ごめんな」

でも俺は俺を赦せないから。虎杖くんはぽつりと零した。
渋谷で起こってしまった宿儺による非術師の大量虐殺、その罪の所在。器である虎杖悠仁に責任がある。そうだ、宿儺の器が居たからあんな悲惨な出来事が起こってしまったのだ!そう口を開く総監部。内部で糸を引いた連中が居るだろうに、しゃあしゃあと何を言うか。それをもみ消して、すべてを虎杖くんと五条先生に押し付けて!ふざけるな。

さぁ死刑を!宿儺の器に死を!!

お前らが死ねばいい!腐りきった呪術師が!そう叫びたいのに
虎杖くんは黙ってそれを受け入れた。
どうして、みんな居なくなるの。

「ごめん、ごめんな朝霧」
「…ゆるさない」
「朝霧…」
「ぜったいゆるしてあげないんだから。だから」

死なないで、なんてもう言わない。言ってあげない。これ以上虎杖くんを苦しめる言葉なんて言ってあげないんだから。だから、ばいばい虎杖くん。勝手にしんじゃえ。溢れる涙を乱暴に拭った。「そんなに擦ると赤くなるぞ」なんて虎杖くんは笑った。きっといつもの虎杖くんだったら私の目元を拭ってくれただろうに。呪具で拘束された虎杖くんは身動きひとつ取れなかった。
それが、さいご。
その翌日、虎杖くんの死刑が執行された。

私はひとりぼっちになった。
みんなずるいね。死んで何も考えなくて良いんだもん。ずるいや。
自分で死ぬ勇気も無い私は、どうすればいいのかわからない。


総監部の隙きを突いて漸く獄門疆の封印を解いた。
虎杖くんが死んで、半年経った頃の事だった。


「いま、どういう状況?」

きっと私は、私が思っている以上にひどい顔をしてたんだろう。五条先生は顔を歪ませて私の頭を撫でた。先輩たちが今までの事を話す。それを、どこか遠くで鳴る音楽のように私は聞き流す。
五条先生の右手はずっと私の頭を撫でていたけど、左手はぎゅっと握りしめていて、血が滲んでいるのに気づいた。そっと、手を伸ばそうとして、


「あいつら、殺すか?」

多分、先輩たちには聞こえていなかった。私にしか聞こえないほどの小さな声。ひたり、五条先生の左手から血が滴り落ちる。その左手に私は触れた。




「うん」

私は頷いた。もう、全員死んじゃえばい。あんなやつら、生きてる価値も無いでしょう?
聞こえていたとは思わなかったんだろう、五条先生が驚いた顔をした。でも次の瞬間にはふわりと笑った。五条先生のそんな表情、初めて見た。「えい」と五条先生は私の体を抱きかかえた。

「あの、五条先生?どうし」
「俺はあの時、きっと彩月みたいに頷いてほしかったんだ」

乙骨先輩の声掛けを無視し、五条先生が私に語りかけるように言う。

「意味がない、なんて言われた。必要か、そう聞いてアイツは呪術師には大事なことだ、なんて言った。ハハ、良い子ちゃんかよ。結局呪詛師になりやがってさ。ねぇ彩月、他人を蔑ろにする連中を殺すのに意味なんて必要かな?」
「…意味は、あるよ」
「うん?」⚠捏造しています。
⚠転生パロです。

お相手は伏黒恵ですが、序盤は五条悟寄りです。

元彼(前世彼氏、別れず死別)置いて逝っちゃったから今世では絶対幸せにするマンの激重恵vs
置いていかれたからもう知らないゆるさない、前世の記憶無し若干ブラコン夢主vs
前世で傷の舐め合いして夢主と相互依存になった今世夢主と兄妹なシスコン五条

夢主:朝霧彩月 あさぎりさつき(五条彩月)

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