本能のまま気の向くまま
治夢

昨日、よく知らん女とヤった。

部活が、休みで身体を休めろと言われていたから俺は、家帰って一人で寝るつもりだった。学校を出た途端知らん女に「治くん、今日空いてる?なら、ウチと遊ぼうやぁ」と声を掛けられた。
俺はツムやないから、部活がないからって女遊びばっかりしとらん。全くしとらんわけではない。けど、ツム程はしとらんって話。

「なぁ〜、遊ぼうやぁ〜、侑くん、遊んでくれんへんもん」

なんや、こいつ、ツムに捨てられたんか…「いいやろ?」と勝手に腕を組み、わかりやすく胸を押し付けてきた。めんどくさっ…でも、まぁおっぱい大きいし、最近溜まってるからいいか…と女の誘いにのった。帰ったらツムがめっちゃ不機嫌だった。何も聞かんかったし、俺からは絶対何も言わんかった。


翌日の昼休み。
角名と教室でメシ食っている最中にアイツが大声で言いよった。

「サム!お前、昨日、ユキちゃんとヤったやろう!?!」

お前、なんで、今まで言わなかったくせにそんなデカイ声で教室で言うん?ホンマ、アホかこいつ。ってか、「だれや、それ」と、俺は名前も知らん女とヤったんだから、ユキちゃんかどうか知らんわ。

「はぁ?ユキちゃんなぁ、おっぱい大きくて可愛いから俺が抱かずに残しとったんに、何、お前、ヤってん??」
「知らんわ」
「侑、残す事出来るんだね」
「当たり前や!おっぱい大きい子の後に小さい子とやると萎えるやろ?だから、大きくて可愛いユキちゃんは最後しょう思ってたのに!!何、お前、ヤってん?!」
「誘われたから?」
「はぁ?俺だって、毎回誘われてんの我慢したって言うのに、お前の後にヤれるか!!」


ツムのデカい声で下品な発言しよるから、近くに座っていた女子達から冷ややかな視線を送られてくるのに、なんで、こいつ気づかんの?まだ、デカい声でおっぱい、おっぱい連呼しよって、恥ずかしい。

そう考えている時に、俺が借りている机を普段から使っている花籠さんが、ランチバックを鞄にしまうため戻ってきた。

「そろそろ、侑、辞めたら?女子いるから」と角名が花籠さんを指差してそう言った。女子おるおらん関係なしに教室でそんな話すんなよ。

「ごめんな?」
「…ん?あ、ううん、コレしまいに来ただけだから、座っててええよ」
「…そっか」

俺が謝ったのは、そうゆう意味やない。
ツムの馬鹿でかい声が聞こえてないわけない。気まずくならないようにそう受け取ってくれたんかもしれん。なのに、あのアホは「なぁ、ゆりちゃん、どう思う?サム、俺のファンとヤったんよ?」と聞きよった。

「おい!」
「うっさいねん!お前が勝手にヤるからやろ!」
「ヤった事、女子にペラペラ言うなや!」
「うわ、始まったー」

おい、角名、お前何見とるん?!はよ、このアホお前が止めろ。

「ゆりちゃんって、治派やったよな!?」
「はぁ?お前、キモ。なんで、そんな事知っとん?」

同じクラスの俺でさえも知らなかった、俺派のクラスメイトをこいつは把握しているの、本当にキモイ。

「は?うっさい!なぁ、サムひどいやろ?もう治派やめて、侑くん派になりぃ?」
「あはは〜…強いて言えばってだけで、両方カッコいい思うよ?」
「なら、今度から侑くん派になってなぁ?」
「おい!お前、何言っとんね!」

俺とツムが言い合っている横で角名が「こう言うの嫌じゃないの?」と二人の声が微かに聞こえた。

「いやも何も、慣れてるから何も思わんかな?」
「…そっか」
「うん」
「なんか、かわいそう」
「その言葉一番、嫌かな!?」

俺が言い合っている横で、何、楽しく笑っとる、角名!早よ、このバカツムなんとかせやぁ!と視線送っても、絶対こっち見へんように花籠さんと無駄に会話続けている。席近くて仲いいのは知っとる。けど、今じゃないやろ!!と思った時、「ゆりー!あっ、侑、お前、日直やろ?」と聞き慣れない声がクラスに響いた。

すると、ツムは「.げぇ、最悪ぅ」と言って俺の前から姿を消した。その代わりに、聞き覚えのない男が、俺らに近寄ってきて、「ゆり、教科書貸して」と花籠さんに声をかけた。

「また、忘れんた?」
「昨日、ゆりがちゃんと教えてくれんからやろ?」
「クラス違うんだから、知らんよ」
「昔みたいに、夜部屋にきて教えてくれても良いっ「はい、教科書!」…ありがと!んじゃ、夜返しにいくわー」

終始、ニコニコと爽やかに微笑んでいた男が、俺と角名を一瞬見下すように睨みつけて、自分のクラスへと帰っていた。「恐っ」と思わず声がでた、とほぼ同時に、角名が「花籠さんの彼氏?」と聞いた。

「ちがうよ」と食い気味に返ってきた。

彼氏でもないなら、なんで、俺らが睨まれた?「じゃあ、向こうの片思いか」と、角名が答えると花籠さんは、ふふふっと笑って言った。

「絶対ない!今のアレ、侑くんや治くんみたいな人がだよ??ありえないよ」
「え、そうなの?」
「そうだよ?いっつも違う可愛い子と遊んでる人だよ」
「…俺は、ツムほぼ、ヤってないから」


俺もツムみたいに遊びまわっている人と認定されそうだから否定したら、花籠さんは「あ、ごめんごめん」と否定を受け流した。

「ほぼ毎日、さっきみたいな話相手させられてるんだ〜」
「さっきって?」
「誰々ちゃんの胸が大きかったとか、感度が良かった、声がいいだ、なんだとか?」
「うわぁ、きつっ」
「慣れちゃったあ」

と、ニコっと微笑んだ…が、なら、なんで俺らがあんな睨まれたん?





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