突然ですが、クラスメートにアンケートをとってみました!
「はぁ!?田中の欲しがりそうなもんなんか知らねーよ」
「そうだね。あんたはソニアさんといかに仲良くなるかしか考えてないドクズだったね。あんたに聞いたわたしがバカだった。」
「えっ、酷くね?」
「ボクみたいなゴミクズが彼の欲しがる物を考える事すらおこがましいよ。」
「普通に分からないって答えてくれればいいよ、回りくどい。」
「眼蛇夢ちゃんの欲しがりそうな物っすかー。心のこもった歌で決まりっす!」
「ンフフ、手料理でイチコロでしょ」
「それ、あんたたちだから出来る事だからね。わたしじゃ到底無理。」
「田中の欲しがりそうなもん?んなもん食いもんだろ!つー訳で食いもん持ってねぇ?ハラ減っちまってよ」
「うん、それ今自分が欲しいものじゃん」
「バレた?」
わたしは頭を抱えるばかりである。
…このようにみんなに聞いてもいい答えは出てこない。
わたしに料理の才能は皆無であるので輝々ちゃんの案は無理だ。
勿論作詞作曲なんてもっと無理だ。
他のみんなにも聞いたけど、みんな似たり寄ったりだ。
そもそも何故こんなアンケートをとりだしたかというと、彼氏の誕生日が近いからだった。
「あー、田中の誕生日か。確かにあいつが欲しがりそうな物なんて見当つかないな。」
「彼女として恥ずかしいっす。」
「いや、みょうじはよくやってるって。むしろ田中の事理解出来る奴の方が少ないぞ。
俺で良ければ考えるの付き合ってやるよ」
「日向はいい奴だなぁ!!大好きだぞ!」
「いや、気持ちはありがたいけどそれは田中に言ってやれって」
と、ダメ元で日向に聞いたところ、分からないなりに協力してくれるという。
なんていい奴なんだ。
そうとなれば早速作戦会議だ。善は急げだ。
わたしと日向以外は誰も居ないレストランにてそれは開催される。
「でも、眼蛇夢が喜ぶ物って動物か中二アイテムしか思い浮かばないのよ。」
「…そうだな。」
「中二アイテムなんて何が中二かわたしには分からないし
動物をプレゼントする訳にはいかないし…」
「ほんと、難しい奴だなアイツって」
ただひたすら頭を捻るしか出来ない。
日向も一緒になって考えてくれている。
作戦ノートには殴り書きしたわたしの字。
そこには有力な候補は書かれていなかった。
ノートの文字を見つめる日向がふと顔を上げた。
「なんか思いついた?」
「いや、思ったんだけど、田中が喜ぶものでみょうじが含まれてないのはおかしくないか?」
「な、なな何を急に!?」
何を言い出すかと思えばプレゼントはわ・た・し(はぁと)かよ!!
強行過ぎる。そもそも万が一ひかれたりなんかしたら立ち直れない!!
「…何か勘違いしてないか?」
「え!?」
「つまりさ、みょうじが田中を喜ばす為にプレゼントした物は絶対田中は喜ぶんじゃないかって事。」
「で、でも、わたし不器用だから料理とか裁縫とか得意じゃないし」
「得意じゃなくたっていいだろ。田中の為にみょうじが作ったものをアイツが喜ばないはずないと思うけどな。」
「………じ、実はマフラーを手編みで編んでまして…」
「え、だったらそれで問題ないだろ」
「いや!いやいや、あのね、マフラーなんてわたし編んだ事ないから本見ながらやってるんだけど、解れは酷いし見れたものじゃないのね」
「それがいいんだろ。俺だったらすっげー嬉しいけどな。」
「…日向って、ほんといい奴だね。ありがとう!がんばってマフラー完成させてみる!!」
みょうじは、そうと決まれば一刻も早く完成させねば!とか何とか言って忙しなくレストランを飛び出していった。
みょうじが出て行った今、レストランには俺が取り残される事になったが、実は少し前から別の人物が一人このレストランに訪れていた。
しかも、その人物は俺とみょうじのやり取りを訝しげに隠れて見ていた事を俺は知っている。
「隠れてないで出てこいよ。」
「き、貴様!いつから俺様に気付いていた!?完全に気配は消していたはずだぞ!」
「強いて言うなら最初から、かな。」
「フハハ!まさか貴様が異能力者だったとはな!」
まぁ、こんな時まで中二全開な訳だが、俺は知ってるぞ。
今回のお前のそれはどう考えても照れ隠しだろ。
耳まで真っ赤だ。
「愛されてるな、田中。」
証拠にそう言ってやるとフンと鼻を鳴らしたきり何も言ってこなかった。
ちくしょう、爆発しろよ。