「おい、見ろよ明山さんだ」
「今日も可愛い…さすが姫」
「孤爪、幼馴染なんだよな?」
「うらやましー」
「……」
始業前、グラウンドを眺めながら同級生の男子に声を掛けられる。
俺には1つ歳上の幼馴染みのクロと、同い歳の幼馴染みであるちよがいて、2人とも同じ高校に通っている。
クロもまあ目立つ方だが、ちよはと言うと入学当初から色々とまあ目立ちまくっていた。
中学の頃から可愛いだの綺麗だの騒がれていたけど、人と接することが苦手だったからか遠くから騒ぎ立てられることが多かった。
けど、最近ではほんの少しだけ社交的になってしまったために、更に目立つ様になったと言うわけだ。
もちろん、今まで近くでちよを見て来た俺からすると良い傾向であることには変わりないけど…一緒にいると俺まで悪目立ちするようになってしまい、こうして羨望の眼差しを向けられるのは居心地が悪い。
まあ、当の本人はもちろん全く気付いておらず…と言うか多分基本的に自分のテリトリーにあるもの以外はどうでも良いと思っているから、今もこうして何も気にすることなく俺を見つけては、無表情のままひらひらと手を振って来るわけだ。
「「ずりぃー!!」」
「…はあ」
手を振り返しているとも、追い払っているとも取れる様な振り方をすると満足したのか教師の方へと駆けて行った。
◇◇◇
「はい、おつかれさま」
「ん、ありがと」
「ちよもすっかりマネージャーが板に付いてきたな」
「…そう?」
はい、可愛い。大優勝。
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