「力を使イ果たせバ、オソらく戻るト思うヨ。準備もナシに、いキなり完全体にナったんダ。体力もダいぶ消耗しテるハズだカラ、モう少し待てバ」
あえて栞を見ようとしないイヴモンは、空たちの目の前を旋回し、スカルグレイモンを見つめた。その目に、いつものような元気はない。
「あっ!!」
子供たちが何もできず、見ている中で、スカルグレイモンは、大きく飛び上がり砂漠へと足を踏み入れた。子供たちは急いでそのあとを追いかける。その時、カァとまばゆいばかりの閃光が走った。子供たちは一瞬立ち止まり、それから閃光が走った場所を見た。
「イヴモンの言うとおり、エネルギーを使い果たしたのか?」
「…そうかもしれない。はやく、行ってあげよう!」
その間、太一と栞は一言も喋らなかった。丈とヤマトも、そんな二人を気遣ってか、それから先は何も言わなかった。
「コロモンっ!!」
「たいち…」
地面に倒れていたコロモンを抱き上げ、太一は顔をゆがめた。目立った外傷はないが、コロモンに戻るくらいに力を使ってしまったということに、自分がそうさせてしまったという気持ちが胸をしめた。
「…大丈夫か?」
「う、うん…。でも…みんなにひどいことしたみたい…。自分でもどうにもできなかったんだ…」
「気にしないで」
そう言って微笑んだのは、ピヨモンだった。空のお姉さん気質が、少しだけ染みついたように感じられた。
back next
ALICE+