二巻の冒頭は17話から始まる。
以下は解説である。

二巻表紙について 解説



二巻表紙は描きおろしである。
手元にあればこの文章を読みながら表紙を眺めて欲しい。

硬い表情のペク・ナミンとその膝枕で寝転んでいるユン・スンホのイラストである。
スンホは描きあがったばかりの春画にご機嫌、ナミンの手を引き寄せている。
当のナミンは眉根を寄せて困惑しているようにも嫌がっているようにも見える。
見つめ合ってる二人の感情はチグハグで温度差がある。

これは話中から切り取った場面ではない。
その根拠はタイトル「夜画帳」の文字と重なっている鏡台にある。

二巻における鏡台はふたつ登場する。
与えられて即ナミンが破壊した鏡台は茶色。
二台目の鏡台は青色。

表紙の鏡台は茶色。
この世にはもう存在しない鏡台が完全な形で描かれている。

鏡台の役割はナミンとスンホの二人の春画を描くための資料用の道具だ。
本来は存在しない鏡台から、二巻の表紙は話中に存在しない架空の世界だと強調されている。
存在しない未来、存在しない二人、存在しない春画が表紙には描かれているのだ。

では、この存在しない未来は誰が思い描いた未来だったのか?
もちろん鏡台を破壊したナミンではない。
回答は、「スンホの思い描いた未来」で正解であろう。

スンホはナミンに嫌がられることは想定済みで茶色い鏡台を与えた。
ナミンが逃げ出さず二人の春画を描き続ける未来を期待していた。
叶わなかった未来がこのイラストではないかと推測する。

スンホは嫌がられても二人の距離を詰めていく所存であった。
これからも二人の春画を描かせる。
スキンシップを求めている。
すでに自分の物にしたのだから必ず言うことを聞くと信じている。

そんな矢先にナミン自身の手により未来が破壊された(拒絶の大ショック)。
さらに自分よりも格下の男と逃げた(寝取られた大ショックのミラクルコンボが極まる。奥歯ぎりぎり)。
一方的な期待が深刻な裏切りにあい、落胆により血の気を失う。

ブチ切れ案件の心情は、この過度な期待が粉々に破壊された反動だろうと予測される。
スンホは怒り、悲しみ、トラウマを覚える。
スンホの期待と落胆と怒りの一幕の裏事情を表したイメージイラストではないだろうか。


絵画の鑑賞はモチーフごとに分解してみるのがセオリーである。
それに倣うと、二巻表紙は存在しない未来ではあるが物語の一部であるといえる。

もしも描かれた鏡台が茶色ではなく青色であったなら本編のどこかの場面を切り取ったものであろう。
茶色であるからこそイメージイラストがスンホの心情をより強く表している。
作者のビョンドク氏の「逃げなければこういう未来もあったんだよ」という遊び心なのかもしれない。

1巻の表紙よりも情報量が多いので楽しかった。
3巻の表紙もこの調子で「存在しない未来」シリーズならばまた解説に挑戦してみたい。

第17話 あらすじ


スンホがナミンを襲うが未遂で終わる。


第17話 感想



どうも下層階級(賤民)の男性は頭に白い布を巻くのが慣例のようだ。
下働きの多くが白い布を頭のトレードマークにしている。
若旦那は紗の入った黒い布を巻いている。
この黒い布はお師匠さんも巻いている。
おそらくは社会階級の目印であろう。

上流階級の中でも上位に入るユン・スンホは第1話でこの黒い布を巻いたおじさんを切り殺している。
その死ですら権力で揉み消す力がある。

階級社会の中で一番下っ端がナミン。
年中同じ服を着ていて、白い布を頭に巻いて、ヒョロヒョロしていて見るからに貧しそう。
顔は悪くないけども姿勢が悪くて猫背である。
年が若い。喧嘩弱そう。体力仕事も出来なさそう。すぐ泣く。
労働力として男性として素材はあまりよろしくない。
明らかに男グループの中でも下位の存在だ。
絶対的権力者のスンホに逆らったら簡単に殺されそう。

17話はそんな雑魚of雑魚のナミンがスンホに襲われてるシーンから始まる。

前述のようにナミンはあまり良い素材ではない。
顔良し体良し出自良しの男はいくらでも食えるのがスンホである。
16話を読んでないので経緯は分からないが、若くて顔がちょっと良ければ見境なく手を出すのであろうか?
いや、違う。


チファ殿曰く、スンホは舐めないと勃起しない。
そのスンホがナミン相手には勃起する。
春画を見たときと同じように。
自身の勃起を見てスンホはニヤリと何かを確信する。


何を確信したのか


一話から三話を読んだ限りだとスンホは性欲が強いくせに感情的勃起力が弱いらしい。
物理的刺激がないと勃起しない。
例外はナミンの描く春画を見たとき。
物凄く波長が合うようでスイッチが入って勃起する。

そのスイッチはナミン自身でも入ることが17話で分かった。
確認作業のために襲ったように見える。
そしてスンホは自分の変化を楽しんでいる。

スンホに変化が起こっている。
ADE傾向の改善。
昼まで寝入るほどに不眠症もやや改善してる。

健康的になってきている。
これは良い変化である。

各人物像と感想



ユン・スンホ
頭おかしい不健康な人がなぜか健康になってきている。

ADEも不眠症も精神的な問題が大きい。
たぶん精神的に充足した勃起が出来るようになってドーパミンなどが出て多幸感でも感じるようになったのだろう。
ストレスが減ってリラックス。
意図しない春画セラピーが成功してる。
棚から牡丹餅。


ペク・ナミン
顔面偏差値が高いことが発覚した。
他の使用人の女と比べても飛びぬけて整っている。
チファ殿曰く、「艶めかしさがない」「青臭さしかない」と評価される。
しかし本当に顔だけはいいんだろう。
若くて美しいは素晴らしいのだ。

ヒョロヒョロで姿勢が悪いから、きっと雰囲気はアンガールズ山根だと予測している。
美形でもスンホが山根に手を出すとはチファ殿は思わなかったはずだ。
しかし心配されるぐらいには目を引く良い顔。

チファ殿
おねえ。
案の定、ナミンの腹を殴るのではなく顔を叩いている。
作法が男同士の喧嘩ではない。

彼の役割は当て馬のように見えて、きっともう一人のナミンという役割だろう。
昔からスンホと馴染んでいた彼とぽっと出のナミンとの違いは何だろうか。
運命の相手との出会い?
顔の好み?
まだ分からない。
ルートが違えばナミンも彼と同じ道をたどったかもしれない。



メモ




テスト

●いろはにほへとちりぬるを

○わかよたれそつねならむ

○うゐのおくやまけふこえて

○あさきゆめみしよひもせす

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