ずっと傍にあった温もりを感じられなくなって、どれくらいが経ったのかしら。あれから、ボンゴレもヴァリアーも、随分と変わってしまった。

ザンザス、貴方がいないヴァリアーは牙の抜かれた獣のよう。貴方の帰りを、今か今かと待ち続けている。ベルだって、レヴィだって、マーモンやルッス、スクアーロだって。貴方のために、制限されたこの面白くもなんともない現状のもと、ヴァリアーに留まっている。

貴方が抜けた穴を誤魔化すように訓練を続けて、今度こそ役に立ってみせるのだと息巻いている。こんなにも愛されているのに、どうして貴方はまだ帰ってきてくれないのかしら。

そっと、胸元を撫でる。あの日、貴方が残した痕はとっくに消えてしまった。いつも消える前には私のところに来て、痕を残してくれていたのに。腕の中に閉じ込めて、温もりを与えてくれていたのに。どれだけ待たせるつもりなのかしら、なんて。寒くはないはずなのに、震える身体を抱きしめる。

「……早く帰ってきなさいよ、馬鹿ね」

私らしくない、震えた声に舌打ちしたくなる。こんなにも女々しくなった私を、ザンザスはどう思うかしら。気味が悪いと言うかもしれないわね、なんて思って苦笑をもらす。

貴方への想いを自覚した私なら、ずっと、どこへだって貴方の傍にいてあげるから。この私が”愛”を語るなんて、とんだ笑い種だけど、ずっと伝え続けるから。早く私の、私たちのところに帰ってきてちょうだい。




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寂しがる