@WT/犬公
そっとくちびるを触れさせる。思っていたより柔らかくて、びっくりしながらもう一回。間近に見えるきれいな蒼色も、驚いたように丸くなっていた。「びっくり、したあ」ぎゅうと抱き締められる。重なる心音が速くなっていた。「いぬかい、すき」「うん、」「わたし、ここにいる。消えない」「ありがと」

AWT/赤坂さんと生駒さん
「別嬪さんやなあ」いつもはっきりと物を言う彼にしては、どこか惚けたような声色で呟かれたそれに首を傾げる。そんなわたしに気づいて、顔の前でびしりと手のひらを向ける。「いやすんません。戦闘ログ見て、えらい綺麗な太刀筋やと思ってたんやけど、こんな別嬪さんの太刀やなんて吃驚してもうて」

Brkrn/勘海 ⚠️
金平糖を口のなかでゆっくり溶かしたような、重たい甘さが広がる。耳許で囁かれる低い声も、かさついた熱いてのひらも知らない、しらない。お腹がぎゅっと痛くなって、膝を擦り合わせる。「か、んちゃ」「なあに」柔くくちびるが触れ合う。少しだけ開くと、そこからあつい舌が入ってきて声を奪われた。


CWT/冬みど
キリッとした眉に甘い垂れ目。鼻筋は通っていて、ぽってりとした唇。まるで海外のモデルみたいに綺麗なのに、顔の半分に広がる傷口ひとつで不要な噂が立つ。細い腰を抱き寄せて、前髪に隠れた傷へと口付ける。「なによ、急に」照れ臭そうに笑う彼女はいつだって可愛い。「勿体ねえなぁ、て思っただけ」

DWT/マキリサと碧山ちゃん
凛と伸びた背はいつだって格好良い。本部で見かけた背中にとと、と駆け寄って腕に抱きつく。「なんだ、碧山か」「えへ、りさちゃん見かけたからつい」うりうりとほっぺを押し付けると、ふ、と笑う気配。「あとでかほちゃんも呼んで、お菓子食べよ〜?」いいよと優しく撫でる手のひらが大好きだった。

EWT/犬公
なんとなく、好奇心で「おて」と手を出してみる。差し出した手よりも大きなそれが緩く丸められて、ぽんと乗せられた。「わん」「いぬだ」「え〜?公ちゃんがさせたのに」拳が解かれて、指先がするりと手首を撫でる。そのまま包み込むように指が絡められて、ぺたりと手のひらが重なった。「いこっか」

FWT/赤坂さんと生駒さん
虚しくて、死にたくなる夜がある。でも実際に死のうとしたことはなくて、だって、わたしが見捨てたいのちよりももっと、もっとたくさん助けないといけないから。どれだけ怨まれていても、まだ死ぬことはできない。そう零すと「難儀やなあ」と顰めっ面をするあなた。早く離れてくれたらいいのに。

GWT/犬公 ⚠️
名前を呼ばれること、すきと言われることに弱いと気付かれてから、彼は意地悪になった。耳を塞ごうとする手をシーツに縫い付けられて、耳朶にくちびるが触れる。掠める吐息が熱い。「すき、」「ぁ、……っめて、んっ」「きみちゃん、きみ、だいすき」揺さぶられて、甘く囁かれて、おかしくなりそう。


HWT/冬みど
抱き寄せてくちびるを食む。驚く様子もなく、柔く双眸を細めて伸ばされた両腕が首裏へと回される。冷たい指先が項を掠めて、緩く縛っているゴムへとかけられた。優しく啄みながら好きにさせているとゴムが解かれて、くしゃりと髪を撫ぜられる。惰性で伸ばした髪を、みどりちゃんは気に入っている。

IWT/赤坂さんと迅さん
元々体調は良くなかったけれど、換装で誤魔化していた不調が、換装を解くと一気に襲ってくる気がする。どうしようと壁を眺めていれば本部では珍しい姿が現れて。「倒れる前に休んでって言ったのに」仕方がないなあと笑うあなたは、わたしを怒らない。「ごめんなさい、迅くん」共犯者だから、怒れない。




表紙 / top


01〜10