保健室のサボり魔

ふと見る深夜番組ってなんであんなに面白いんだろう。
寝る前に少しだけ、なんて思ってても結局続きが気になって最後まで見てしまうことがざらにある。

昨日もついそんな調子で夜更かししてしまい、今日は朝から欠伸が止まらない。


「ふわぁ……」
「まーた欠伸? ぼんやりしてたらボール取り損ねるよ」
「だいじょーぶ。そもそもさ、か弱い女子高生がここまでボールを飛ばせますか?」
「まあ、無理かな。私らフェンスギリギリにいるしね」


体育の授業真っ只中。
ソフトボールで外野の守備を任されたわけだけど、あまりにもボールが飛んで来なさすぎて私たちは今や後ろのフェンスを守る状態に成り果てている。

そんなこんなで遠くの方で試合をしている内野の子たちの動きをぼんやり眺めながら、何度目か分からない欠伸を噛み殺す。


「あ、千春。ボール来たよ」
「ええっ、ほんとだ」
「私さっき動いたから今度は千春の番ね」
「はいはーい」


雲一つない吸い込まれそうな青に浮かぶ白球。
緩やかな弧を描くそれの軌道を読みながら位置を微調整し、グローブを構える。


「(お、これは案外余裕なんじゃない?)」


私ってソフトボールのセンスあったんだ〜ふふん、なんて思ったバチでも当たったのか。