セーラー服を器用に脱がせてぱさりと床に放った不二くんは、続け様にブラを取り去りそれもセーラー服の上に放る。

露わになった膨らみの中心を口に含み赤く隆起した突起を舌で満遍なく転がしながら、片方の手はいやらしく腰を摩り、片方の手は下着の上から膣を探る。けれど濡れそぼった薄い布が邪魔をして微弱な快感ではどうにも物足りない。そう、もっと、直接触って欲しい…無意識に膝を擦り合わせれば、不二くんはくすくすと含み笑いながらわざとらしく私に問い掛けた。

「あれ?どうしたの名前。もじもじしてるけど、足りない?くす」
「んっ…不二く、たりなぁ…っ」
「…え?」

ぐり!と一層強い力で膣を抉られてもう我慢の限界だ。

「ッ!あああ…!」

今にも崩れ落ちそうに震える両足で必死に耐えながら目の前の不二くんのワイシャツをくしゃりと力無く握る。吐息を一つ吐いて頼りない拳を震わせた。淫らな欲望に悶絶する私の葛藤を傍目に愉しむ彼は、例えば、スリルを求めるクセに肝心の自分は蚊帳の外にいるような、あくまでショーを観劇する側の客人のような疎外感を常に纏う。そうして募るもどかしさに口を衝いて出たのは、恐らく、彼の思惑通りの言葉だ。

「直接、さわってぇ…!」
「ふふ。どこを?」
「…ッ…あ、の…」
「…くすくす。うんうん。ごめん、君って本当に僕のタイプだよ」

真っ赤な顔で口ごもる私を見て機嫌良く笑う彼は太腿から手を引き抜くと、床に片膝突いてまるでお伽話の王子様のような体勢で私の足元に傅いた。誓いを立てるように己の片胸に手を置き、愛するお姫様を見上げて王子様はにこりと微笑む。

「ではでは…失礼しますね、お姫さま」
「…っ…?」

そうしてスカートを捲りあげた不二くんは、愛液の溜まった下着を勢い良くずり下げるとそのまま秘部に口付けた。

「…ッ…!!ンン…ッ!」

唇の隙間からいやらしく這い出た舌が陰唇を下から上へねっとりと舐め上げ、滴り落ちる愛液をじゅるると音を立てて下品に啜りあげる。柔らかな舌で敏感な部分を愛撫される快楽に全身に電撃が走ったようにぶるりと身震いして、あぁ、コレすごく気持ち良いよ…柔らかな髪を力の入らない指先で掻き乱しては、残り僅かな理性で必死に抗うけれど勝機は無さそうだ。はやる本能に、心臓がドクドクと早鐘を打つ。

「…ッはぁ…!!や、やあぁ…!だめっ不二くんっ舐めないでぇ…!」
「んっ…名前…、はぁ」

熱っぽく私の名前を呼ぶ不二くんの声に身体が反応して更に蜜が零れてしまう。舌先が探るように膣を蠢き徐々に奥へ奥へと入り込んでいく感触は、絶大な快感を私に与えてくれるのだ。

くちゅくちゅ…!

「んんっ…!は、あん」

粘膜を愛でる音が部屋に鳴り響いている。

唾液に塗れたそれがまるで生き物のようにチロチロと内壁を蠢く普通では味わえない感触に、次第に全てがどうでも良くなってきた。恍惚として眼下で揺れる茶髪をぼぅと見つめながら、気持ちのいい下半身の刺激にだけ集中する。

「……っん…不二くん…ッ」

真っ白な紙に端から黒インクが滲んでいってしまう…。じわりじわり、ゆっくりと、しかし確実に侵されて、最後には真っ黒に染まって上書きが許されない。そんな様子を彷彿とさせる攻め方、これが不二周助という男のやり方。もの欲しさに自分から秘部を不二くんの顔に押し当てて腰を揺らすと、彼は応えるようにより膣の奥へと舌を差し込みながら丹念に中を掻き回した。どんどん深みに嵌まっていく背徳感など。気付いたところで、もうだいぶ遅い。

「ん…?名前はペロペロ大好きだもんね?」
「はっ…ん、すきっ…」
「くすくす。何をペロペロされるが大好きなの?」
「んっあっ…おまんこぉっ…」

くちゅくちゅくちゅ…

「そう。可愛いね。おまんこペロペロされるのが大好きな淫乱で変態な名前は、誰のことが好きなの?」
「ん、周助ッ…わたし、しゅうすけがしゅきぃ…!」
「大変よくできました。」

瞬間、小さく笑った彼がぷっくり赤く膨れたクリトリスに勢い良く吸い付いた。身悶えるような快楽に頭が真っ白になると同時にあっけなく頂点に達する。

「ひ、ひあぁあんッ!!」

弾みでガクリと力の抜けた膝が遂に体重を支えきれず、身体が前に倒れ込むのを周助が咄嗟に支えてくれた。汗に濡れた脇腹に周助の指が少し食い込むその感触にさえ感じてしまう。


end.