毎日テキトーに生活する。これが俺のモットーだったりする。「テキトー」ってのは程度が合ってる事といい加減な事と二つの意味を含めている。まあ俺の場合は後者が8割方占めてるけど。まあこれが俺なんですいいんです。


「はあ…眠…」


相変わらず古典が大嫌いな俺は今日はなんとなく図書室でさぼ…休む事にした。自習や調べ学習の為に来ている生徒も今はいないし、貸し切り状態で伸び伸びとさぼ…休める。


「!」


もうすぐで眠りに落ちそうになっていた時だった。図書室の扉が開く音がした。


「えー…」


せっかく貸し切りで悠々と睡眠できると思ったのに。このタイミングで入ってくんなよ。誰だよ俺の睡眠邪魔する奴。……あー、なんでこいつ。




「…ナナシ君」

「んだよ…お前か」

「此処で何を?」


見りゃわかんだろーが、


「お昼寝ですー」

「今あなたのクラスは授業のはずですが…」

「ですね」


うわー安眠妨害だ。俺の幸せな睡眠計画は脆くも崩れさった。


「で」

「?」

「お前は何してんの、柳生」

「私ですか?私のクラスは今自習です」

「ふーん」

「他の皆さんはクラスにいますが、私は調べ物があったので」

「はあ」


俺が厭味っぽく質問しても、そっけなく返事しても顔色を変える事なく対応してくる柳生。腹立つ奴。…いかんいかん、俺のが感情的になっている。巷じゃ「紳士」だの何だの言われてるようだけど、俺は全く思わないね。表面上は絵に描いたような紳士だろうけど裏では何考えてるか分かんない。超苦手人物だ。


「こんな所でさぼっていたら怒られますよ」

「さぼってない…休んでる」

「…そうですか」


そう言うと柳生は作業に取り掛かった。何だよ。なんとなくイラッとしながらもう一度眠りに入ろうと机に顔を伏せた。











「………」


……寝れない。さっきの眠気は何処へやら。頑張って寝ようとしても寝付けない。しかも部屋が静かなせいか無性に柳生のシャープペンのカリカリという音が耳に入ってくるから余計気が散って寝れない。


「…寝れねー」

「……大丈夫ですか?」


うぜー、超うぜー。何だよさっきまで怒られますよとか注意してきたくせに。大体なんとなく寝れない理由は自分が出してる音なんだろうな、って事くらい分かってるはずなのに。


結局色々考えてたら寝ていたようで、起きたのは授業の終わりを知らせるチャイムがなった時だった。


「…ん」

「よく寝れましたか?」

「……」


寝れたけど、寝起き最悪な。厭味たっぷりだなこいつ。


「あなたの担任には黙っておきますよ」

「当たり前」


うちの担任はなかなか俺に対して煩い。授業出てないの知ったらまた突っ掛かってくんだろな。


「大体なんで他のクラスのお前が俺のこと報告すんの?」

「それもそうですね」

「……」


にこりと笑った柳生に口が引き攣った。


「でわ、次の授業がありますので私はこれで」


ナナシ君も出て下さいね、と言いながら図書室を出ていった。


「なんか腹立つよな柳生、やっぱ苦手」




つか、あいつ絶対チクる。担任にチクるんじゃなくて多分幸村辺りに。超面倒臭いな。わざと厄介な奴に言ってさらに担任にも報告するってのか。

何が紳士だよー、似非紳士じゃねーか。第一聞くところによるとあいつ仁王の相方らしいじゃん。

まじで胡散くせー。



111204
勝ち気なエリオット