増長くんは北門くんに想いを寄せている。想い人である北門くんは博愛主義者だから増長くんのことをそういう好きでは見ていない。そんな報われない増長くんのことが好きな私。

もし、増長くんの気持ちが北門くんに伝わり、北門くんも和南くんのことが好きになったりしたら、和南くんにとってはハッピーエンド。でも、私にとってはバッドエンド。好きな人の幸せはちゃんと願ってあげたいけど、現状そうなったら、耐えられない私がいて、できるなら北門くんには増長くんのことを好きなって欲しくないと性格の悪いことを思ってしまう。

北門くんと和南くんははっきり言ってお似合いだ。イケメン同士がくっつくのは、嬉しいことだし、目の保養でもある。でも、やっぱりくんの笑顔を北門くんに独り占めされるのは絶対に嫌だ。そう思って、下を向いてた顔を思いきりあげると、目の前には、今考えていた彼の姿があった。

「みょうじさん、大丈夫?深刻そうな顔をしてなにか考え事?」

「か、和南くん!」

目の前には私の好きな人。あなたのことを考えてましたとは言えない。ましてや和南くんの恋路について勝手に想像してたなんて。


「なにか悩み事があったらいつでも言ってね」

「ありがとう。むしろ和南くんも私にできることがあったら協力するからね!」


さっき考えてたことと真逆のことを言ってしまう。本当は嫌だけど、和南くんの前では良いところを見せたいからこそ、協力すると嘘をついてしまった。でも彼はその言葉を聞いて優しく嬉しそうに微笑んだのだ。


「みょうじさんは優しいね。じゃあみょうじさんのこと教えてもらってもいい?」






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