
イコさんとキラキラエフェクト(wt)
※台詞前の「あー…」が好きすぎるのテンプレ
8.納得
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「あの子がめちゃキラキラして見えるんやけど、最近の化粧品ってああいうエフェクト出るもんなん?」
「それ、イコさんがその子のこと好きなだけちゃいます?」
「あー…、あー!それや!!」
「っちゅうことがあってん」
顎をさすりながら「いや〜水上は頭ええなぁ」なんてしみじみ感じ入るイコさんは、普段通りキリッとした表情のまま。夜勤の人間くらいしか残っておらずひっそりとした本部内でおしゃべり好きの彼に捕まった私は、西の地を思わせる独特のイントネーションに相槌を打った。
はてさて、いったい誰の話だろう。同性の私から見てもキラキラして見える隊員たちに思いを巡らせてみたが、何せ多すぎて絞りきれない。せっかく秘密を打ち明けてもらったので正解まで知りたいなと野次馬根性が顔を出す。
「ちなみにその相手が誰かって聞いても良いですか?」
「え、××ちゃんのことやけど」
「なるほど……て、えっ」
「だから俺、彼氏に立候補させてください」
両手を合わせてお願いしてくる様子はコミカル一辺倒で、少女漫画の告白シーンに漂うような甘ったるい雰囲気などほとんどない。ただ、マイペースな彼が私の返事をきちんと待っていることから緊張感はほんのりと伝わって来た。
イコさんと付き合う?私が?
これぞ正に青天の霹靂とでも言うのだろうか。でももしもの未来を考えてみると、イコさんと一緒にいる毎日なんて楽しいに決まってる。
目まぐるしく動く展開を案外すんなり受け入れてしまった私はいまだ手を合わせ続けているポーカーフェイスを覗き込んだ。
「立候補だけで良いんですか?」
パッと顔が上がる。半透明のゴーグル越し、ほんの少し見開かれた瞳に幸せの気配がした。