Happy Halloween


Happy Halloween

「リヴァイ兵長、ハロウィンやりましょう!」

恋人のリヴァイ兵長は意味が分かるけど、何言ってんだこいつは、という目で私を見た

「またクソメガネに入れ知恵されやがったな」

「入れ知恵...ですかね?ハンジ分隊長が貸してくださった本に書いてあったんです。仮装してお菓子を貰うイベントだって」

やれやれ、と言った様子でリヴァイ兵長はいつもの紅茶を飲んだ

「やりましょうよー!私がメイドさんで、リヴァイ兵長がご主人様って決めてるんです。カボチャの形したカゴも用意したんですよ」

「ッチ。仕方ねぇな、付き合ってやる。ただし、衣装は俺が用意する。いいな?」

やってくれるのを意外に思ったが、少しでもやる気を出してくれたことを嬉しく思い、はい!と返事をした

そして、ハロウィン当日
兵長の私室に行った私は既に着替えた兵長に度肝を抜かれた

白いシャツに黒い燕尾服、黒いスラックスに手袋
ご主人様、と言うよりは執事さんだ

「あれ?兵長、私がメイドさんって言いませんでしたっけ?」

「聞いた。が、名前がメイドじゃ有りきたりでつまらねぇ。名前がお嬢様で俺が執事だ。いいな?」

まぁ、付き合ってくれるだけでも有難いと思い、兵長の用意してくれたドレスに着替える
お化粧はしてたので、髪をどうしようか悩んでいたら兵長が結ってくれた

「お前、髪サラサラすぎて結いにくいな」

「えーっと、すみません。調査兵団にいる以上、お洒落ができないので、髪の手入れだけはしてるんです」

それでも兵長は綺麗な編み込みのアップヘアにしてくれた
靴も兵長が用意してくれ、カゴを持ってまずエルヴィン団長の執務室に出向いた

「エルヴィン団長、お疲れ様です。いきなりですみませんが、Trick or Treat?」

「あぁ、ハロウィンか。ハンジに聞いて用意してあるよ。リヴァイには紅茶のクッキーだ。名前には蜂蜜だよ。リヴァイと付き合うと紅茶ばかり飲まされて大変だろう?紅茶に入れるといい」

「ありがとうございます!」

「しかし、リヴァイが執事とはね。出会った頃からは考えられないよ。名前のお陰で丸くなったのかな?」

「うるせぇ、エルヴィン。俺は元々荒れてねぇ」

そのまま私の手を取って兵長はスタスタ歩き出してしまった
次に向かったのはハンジ分隊長の執務室だ

「アハハハハハハ!何それ!リヴァイが執事?似合わないねー。名前のお嬢様は似合ってるけど」

「うるせぇ、クソメガネ。暴れられたくなけりゃ菓子よこせ」

「はいはい、用意してあるよ。リヴァイには紅茶のお酒。名前にはチョコレートだよ。訓練で疲れたら食べな」

「エルヴィンもだが、お前も名前に甘くないか?これは俺のだ」

「わーかってるって。ただ、リヴァイは名前を振り回すからねー。労いたくなるんだよ」

「クソメガネ、俺は最大限名前に優しくしてるつもりだが」

自覚ないんだねー、と笑うハンジ分隊長に言われ、リヴァイ兵長は行くぞ、と私の手を引いて執務室を出た

そして、街中で出会った同期のエレンとアルミンとミカサにも言ってみた

「Trick or Treat?」

「あ、ハロウィンだね?ちょっと待って、お菓子あったかな?」

エレンとミカサはハロウィンを知らないらしく、二人ともはてなマークを出していた

「エレン、ミカサ、今日はね、仮装してお菓子を貰うか、悪戯するイベントなんだよ」

「お菓子...飴で良ければ」

ミカサがバラバラと飴をカゴに入れてくれアルミンは思いついたようにマカロンを私と兵長のカゴに入れてくれた
エレンだけまだ理解してないみたいだ

「おい、エレン、蹴られたくなきゃ菓子よこせ」

兵長が凄むと慌てて荷物を探り、とりあえず、と言った感じで見つけたビスケットをカゴに入れてくれた

「ハロウィンってお菓子あげないと蹴られるのか、名前?」

「普通は蹴られないと思うよ」

笑いながら答えるとリヴァイ兵長に手を引かれて歩き出す

「三人ともお菓子ありがとー!」

とりあえずお礼を言い、次は誰に会うかなー、と思っていたら兵長に帰るぞ、と言われた

「え、もう帰るんですか?」

「もう十分だろ」

抗える訳もなく、兵長の私室に帰還した

「まだハロウィンの知名度が低いから、もっと広がるといいですね」

「来年はやらねぇぞ」

今年付き合ってくれただけでも良しとして、分かりました、と答え、兵長は紅茶を淹れてくれた
早速エルヴィン団長のくれた蜂蜜を入れてみたら甘くて美味しい

「うふふ、執事の兵長、格好良いです」

のほほんと言ったら兵長は椅子から立ち上がり、私にキスをした
そのまま舌が侵入し、口内をまさぐられる
いつもの荒々しい兵長のキスとは思えないほど優しくて、内側から蕩かすようなキスだった

「へい、ちょう?」

「リヴァイって呼べ。さん付けも要らねぇ」

訳が分からず、とりあえず蕩けた頭でリヴァイ、と呼んでみた
すると、リヴァイ兵長は私をお姫様抱っこしてベッドに運んだ

「お嬢様、抱かせて頂いて宜しいですね」

執事口調に驚きながらも私は頷いた
またキスをされ、優しく、いやらしく舌を絡め合い、それだけでも満足できそうなキスをしていたら、器用にも兵長はドレスをスルスルと脱がせ、私をじっと見た

「綺麗ですよ、名前お嬢様」

恥ずかしくてシーツで体を隠そうとするが、兵長に阻まれ、キスをされた
そして、撫でるように私の鎖骨や脇腹を触る
どうしようもなく気持ちいい

「兵長、気持ちいいです」

「リヴァイ、とお呼び下さい、名前お嬢様」

リヴァイ兵長は執事とお嬢様ごっこを続けるらしい
普段の口調との違いに戸惑いながらもなんとか合わせようと、リヴァイ、と呼ぶ

それを聞いた兵長は満足げに私の鎖骨や胸に口付ける
跡を残しながら柔らかく胸を揉まれる
そのままソフトタッチで胸の頂きを触られるが、普段の兵長の力に慣れてる私は少しもどかしい

「んっ、リヴァイ、もう少し強く触って」

「名前お嬢様は強いのがお好みなんですね」

ククっと笑った兵長はそのまま胸の頂きを口に含む
いきなり甘噛みされて、私の腰は跳ねた

「んーっ!」

そして、噛んだことなど無かったように優しく舐められ、痛みも和らぎ、ジンジンと胸の頂きが熱くなってきた
もう触られなくても分かる
私は酷く濡れているだろう

そのまま肋骨やお腹にキスをして、兵長は私の秘所に口を付けようとする
そこで私は我に返った

「ちょっと待ってください!舐めるなら洗ってきます!潔癖の兵長に舐めさせられません!」

「いいからお嬢様口調で喘いどけ」

いつもの兵長に少し安心したが、戸惑いは続く
汚くないかな?異臭とかしたら嫌だなぁ、とか
なんて、考える暇もなく兵長は肉芽に吸い付いた

「ひぁっ!リヴァイ、気持ちいい...」

「良かったです。たくさん気持ちよくなってくださいね、名前お嬢様」

始めは優しくぴちゃぴちゃ舐めていた兵長だったが、肉芽の皮を剥き、舐められてからは喘ぐことしかできない

「あっ!あぁっ!んっ!はぁっ!」

「凄く濡れてますよ、お嬢様。気持ちよくなってくださって嬉しいです」

「やぁっ!言わないで」

濡れている入口に指が挿入され、相変わらず肉芽は舐めたままで兵長は奥の私が一番感じる部分を重点的に攻め、いつもより速く絶頂が近いのを感じる

「ちょっ、ダメ!リヴァイ、イっちゃう!」

「構いませんよ、存分にイってください」

指を激しく抜き差しされ、同時に肉芽も攻められ、あっという間に絶頂に達する

「あっ!ダメ、イく、っ!アっ!あぁーっ!」

ビクビクと痙攣して私は果てたが、兵長は攻めの手を緩める気配はない

「っひ!またイくっ!あぁんっ!あぁー!」

それでも兵長は攻め続け、恐らく十数回はイかされたと思う
数えるのが億劫になったのだ

「もう...やだぁ...。リヴァイが欲しい」

「やっと言ったな」

いつもの兵長?と、思う余裕もなく兵長は一気に挿入した
その衝撃でイってしまう

「ちょ、ちょっと待ってください。イってしまったので少し休ませてください」

「断る」

そのままガツガツと腰を打ち付けられ、やっと挿入して貰えた喜びからか、私は何回もイった

「名前の中、俺が入って喜んでるな。そんなに嬉しかったか?」

「んっ!はい...兵長に入れてもらえて嬉しいです」

「煽るな。俺も余裕なくなる」

我慢させやがって、と兵長は毒づくと、最奥を突いてくる
どうしようもなく気持ちいい
私は絶頂を迎えまくって、そろそろ死ぬかもな、と思い始めた頃、兵長にも絶頂が訪れた

「オイ、名前。出すぞ」

「は...い。私もイきます...」

「ック...!」
「あっ、あぁーっ!」

二人同時に果てて、そのまま私は意識を失った

頬をペチペチ叩かれる衝撃で私は目を覚ます

「あ、おはようございます、兵長」

「起きねぇから死んだかと思って焦ったじゃねぇか」

時計を見ると数時間経っていた
よく見ると体は清められ、兵長の寝間着を着せられていた

「後始末ありがとうございます。兵長、敬語喋れたんですね」

「エルヴィンに付き合わされて貴族の会合にたまに顔出すからな。二度とやらねぇが、俺をリヴァイって呼ぶ名前は良かった」

はぁ、と間抜けな返事をすると、兵長は紅茶を淹れてくれた
温かくてホッとする香りで、やっぱり兵長が好きだなぁって思った

「まだ立てねぇだろうから横になってろ。茶は運んでやる」

「ありがとうございます」

サイドテーブルにカゴとお茶を置いてもらい、ハンジ分隊長から貰ったチョコを摘みながら飲むお茶は美味しかった

「今日、泊まっていけ。ヘロヘロの名前を無理やり私室に帰すほど鬼じゃねぇ」

「はい!一緒に寝られて嬉しいです!」

ニコニコと返事をすると兵長はおでこにキスをしてくれた

「今日は無理させちまったから、これで我慢してやる」

やっぱり兵長は優しいなぁ、と思いながら食事も運んでもらい、二人で他愛もない話をして、兵長がベッドに入ってきた

兵長は嫌がってたけど、いいハロウィンだったな、と思いつつ、どうすれば来年もハロウィンやってくれるか考えながら眠りについた


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