ひとりふたり色どり 四
『今着いた』

朝九時ちょうどにLIMEをもらって、部屋を出る。
八部丈のタイトなネイビーのクロップドパンツに、七部袖のテーラードジャケット。白いコットンTシャツは背面に淡い虹のイラストがある。それに極普通のシューズを合わせた、シンプルな格好。似合っているのかは分からないが、悩む時間も選択肢もない。昨日散々悩んで選んだのだ。昨日の自分……いや昨日のマネキンを信じよう。名前はマンションの階段を足早に降りた。
玄関の前に外車が停まっていて、その助手席側に千景が立っている。
先輩だってシンプルな格好なのに、男の自分から見ても男の大人の色気のようなものがあって、年の差がたった三つであることが不思議だ。この人の横に立ってもいいか、また心配になってきた。

「おはよう」
「おはようございます。すみません、迎えに来てもらってしまって……」
「いいから、はい。乗って」

助手席にエスコートされる。
あわあわと焦って乗り込む名前を千景はゆったりと待ってから丁寧にドアを閉めた。そして運転席に乗り、行き先をナビに入力する。
なんと言うか、慣れているというのか、一連の動きがスマートだ。

「……視線で俺に穴を開ける気か?」
「え、あ、すみません」

ぱっと目をそらした名前にふと笑いながら、助手席側のドリンクホルダーにお茶のペットボトルを置く。名前が社内でよく飲んでいる銘柄のものだった。

「どうぞ?」
「……!すみません、ありがとうございます……」

先輩相手に至れり尽くせりもてなされて、自分はなんと使えない後輩なんだろうと思う。飲み物の用意くらい自分がすべきだった。

「恐縮し過ぎだ。ほら。シートベルト」

気持ちが落ち込み始めるのを止めるように声をかけられて、すぐにシートベルトをつけた。静かに発進する車。微かな音量で流れるラジオ。
名前は車には詳しくないけれど、安い車には見えなかった。車内のデザインは、行き過ぎない程度の高級感がある。これは千景個人の車なのだろうか。寮の車という可能性もあるかもしれない。車を興味深げに見ている名前を、千景は面白そうに小さく笑った。

「苗字は免許を持ってないんだったよな」
「はい。不器用なので、運転できる気がしなくて」
「練習すれば問題ないと思うけど、まあ、都内暮らしならそう必要にもならないしな」

名前が免許をとって自分で運転するようになったら、助手席に乗せる口実がなくなってしまう。
それに、電車ではなく車移動にしたのはやっぱり正解だった。眼鏡やマスクもしてないので名前の顔も表情もよくわかる。普段の格好では気持ちの変化がわかりにくい、とは思っていないが、やはり顔が見えていたほうが情報量は多いし、何より可愛いので見ていたい。
その上今日の名前ときたら、首元のゆるいUネックのTシャツで、いつもワイシャツとネクタイできっちり隠されている鎖骨まわりまで見えているし、スーツより体のラインが分かるスリムなクロップドパンツは、いたって普通の青年の格好なのだが、正直、非常に魅力的だ。
なるほど。これが恋か。
自分の頭が、知的な思考回路を失っている。千景はポーカーフェイスの下でそんなことを思った。

「今日は劇団の稽古はお休みなんですか?」
「ああ。昨日の午後は基礎練習があったけど、次の春組の公演が決まるまでは基本土日どちらかは空いてるんだ」
「そうなんですね。卯木さんって、休みの日は稽古以外で何をして過ごすんですか?」

後輩が自分に業務外の質問をしてくるのが嬉しい。もちろん、業務のことでも自分に頼ってくれたら嬉しいが、そこは現在平尾に役割を取られてしまったので、今は平尾を呪うしかなかった。

「そうだな……読書したり、役が決まっていれば役作りの何かをしたり、本やスパイスを買いに行ったり……。寮の買い出しに駆り出されることもあるな」

男所帯で食料品は大量に必要なのだが、学生も多いので、車を出せる人数は限られている。リビングでのんびりコーヒーを飲んでいると、買い出し要員にされてしまうことが少なくなかった。かと言って、茅ヶ崎至と共有の自室はそう寛げる場所ではないので、あそこでゆっくり過ごす気にもならない。

「卯木さんが買い出し要員ですか……あんまり想像できないですね」

名前にとって千景は、一番世話になっている先輩ではあるが、生活感があまり感じられない人という印象がまだ拭えない。それに、尊敬の念が強いからこそ、千景が常人から逸していると思ってしまう節もある。
この先輩がスーパーやホームセンターを回って買い出しをさせられているとは……。この人を使い走りにしてしまうMANKAIカンパニーの劇団員もまたすごい。

「強引で、話を聞かない奴が多いんだよ。うちの劇団は」

やや面倒くさそうな口ぶりだったが、頼まれれば付き合うのだろう。実は面倒見が良い人だということは、直属の部下だった名前が良く知っている。

「楽しそうですね」
「……まあ、退屈はしないな」

素直に言わないところが卯木さんらしいと、名前はくすくす笑った。

「苗字は普段何をしてるんだ?ゲーム以外で」

ゲームを回答を封じられると困った。私生活の大部分を占めるのはゲームなのだ。

「そうですね……あ、昨日久しぶりに服を買いに行きました」
「へえ。どんな?」
「今着てる服です。休日に出かけることがほとんどないので、服が全然なくて……あってもキャラクターのものばっかりですし……」
「いいじゃないか」

千景は本心から言ったのだが、名前はとんでもないと言いたげに千景を見た。

「キャラクターのTシャツで卯木さんの横には並べませんよ」

名前は何の気なしに言ったが、千景の受け取り方は違う。
自分と出かけるための服をわざわざ買いに行ったということ。自分と出かけることを想定して服を買ったということは、店内で服を見ながら、自分を思い出す瞬間もあっただろう。
今日のこの時間だけでなく、待ち合わせまでの時間も自分に割いてくれる。それは、名前が思うよりずっと千景には特別なことだった。
何か、甘ったるいものが心臓に流れてくる。
こういうことが嬉しいと思う日が来るとは……。恋をするなんて初めてのことで、千景は戸惑った。努めて冷静ではいるけれど。

「別に何着ててもいいんだよ、お前は。でもその服は似合ってる」
「わっ」

ちょうど赤信号だったので、名前の髪をワシャワシャと乱す。
もしかするとこれは、自分なりの照れ隠しなのかもしれない。千景は自分の知らない自分に出会うことが最近増えた。非常に人間らしい自分。馬鹿で、どうかしている。それが嫌じゃないからまた不思議だ。



埼玉を過ぎ、群馬に入った。名前は群馬含め北関東に来るのは初めてらしい。日本の地方都市より海外の都市の方が、行った場所も回数も多いのは千景も同じだった。海外法人部あるあるだろう。
群馬の山道。梅雨の合間の爽やかな晴れの日。青葉の続く道を名前はとても気に入って、窓の外を見続けている。
名前と話をするのも楽しいが、こういう静かな時間を共有するのも千景は好きだった。それは名前も同じだ。少し窓を開けて車内に新鮮な空気を入れる。
今、まっさらな自分でいられていると感じられる。

目的地である美術館は、日本、海外の近代絵画を多数収蔵している。モネの睡蓮やピカソのゲルニカなど有名な作品もあり、近隣県からの客も多い。
名前は車を降りるとマスクをした。顔を隠す意味もあるが、本気で顔を隠したいときは眼鏡と前髪で隠す。マスクはどちらかというと癖に近いのだとさっき千景には話した。名前を見て騒ぐ鬱陶しい虫が減るのは千景にとっても歓迎すべきことだ。

企画展は、美術館内の大きな部屋を三つのエリアに区切り、三つのテーマに分けて絵画が並べられていた。
中でも名前が足を止めて魅入ったのは、他の作品に比べ小さなキャンバスで、色も比較的控えめな油絵だった。二人の男の、まっすぐではない足跡。
その絵をじっと見ていると、孤独や、迷いや、それでも進もうとする力強さを感じて、目の奥がじわじわと熱くなる。ついに一粒涙がこぼれるのを千景は隣で静かに見ていた。その瞬間がまるで映画のワンシーンのように映る。

他の芸術家の卵たちの作品もエネルギーに満ちていて、企画展は他の部屋とは全く違う空気だった。一つ一つをじっくり見てから、有名な画家の作品が並ぶ部屋も見て回る。
二人は、時々小声で作品について話した。名前は絵画鑑賞が好きだが、一人で見るだけでは得られない発見もあって、人と美術館に来るのが楽しいと思えた。尤も、自分と一緒に美術館に来てくれるのなんてこの人くらいだ。そっと横にいる先輩を見上げると、目が合って、ん?と微笑む。

ひと通り見てミュージアムショップまで辿り着いたところで、名前は焦って「あっ」と声を上げる。

「どうした?」
「あの、どれが一成の作品でした……!?」

名前は、作品に添えられた紹介文はあまり読まない質だ。鑑賞に没頭していて確認し忘れたのだという。企画展は館内で推奨されている順路のかなり初めの方だった。戻ってもいいものだろうか。

「お前が一番みてた絵だよ」

千景は呆れるよりも感心した。一成の絵だと分かっていて、真剣に見ているのだと思っていた。一成の絵は本当に名前の心に刺さるものだったのだ。

「あれが一成の絵だった」
「……そうだったんですね。あの絵が……」

名前はミュージアムショップで、一成の絵のポストカードを買った。美術館に行くと、一番気に入った作品のポストカードを買うことにしているのだ。それ以外にもいくつか買い物をした。レターセットやメガネクロス、きれいなペーパーウェイト。気になるものはたくさんあるが、これはという一点を選び抜く。グッズを楽しげに選ぶ名前を、千景は満足そうに見ている。ちょこまかと、あっちへ行ったりこっちへ行ったり動き回る姿が可愛い。
それから美術館近くのカフェでランチを済ませて、隣接する広い緑地公園を歩いた。

「卯木さんはどの作品が一番気に入りましたか?」
「それは言えないな」
「えぇ」

一番心に残ったのは苗字が涙をこぼす瞬間だ。綺麗だった。とは言えない。

「お前は、一成の絵?」
「はい」

思いっきりはぐらかされたが、感想を人と共有したくない人がいるのは名前も理解している。先輩もそうなのかと思い割り切った。

「一成と会ったことはないですし、そんなにたくさん話してもないですけど、優しい人なのかなと思いました」

ゲームをしている時に聞こえてくる一成のテンションはいつも驚く程明るい。色々と気を回して話しかけてくれるので、優しい人という印象は持っていたが、あの絵を見て今抱いている「優しい人」の印象は少し違う。
会ってみたい。舞台上の役者の一成じゃなく、ひとりの知人として。
名前がそう言うと、千景が苦笑した。

「知人なんて言うと、一成は悲しむんじゃないか?」
「え?」
「友人、でいいだろう」
「……でも、何も知らない俺なんかが友人っていうのはちょっと……」
「それは、お前次第じゃないのか?」
「……どういう意味ですか?」

仕事での才気煥発ぶりが嘘のようにきょとんとしている名前。人とのコミュニケーション……特に人との距離の縮め方は自信がなく、経験も乏しい。

「苗字が一成と友達になりたいと思ってるなら、知人じゃなく友人って言えばいい」

名前は目を丸くした。自分の軸で関係を決めるなんて考えは寸分たりとも無かった。俺が友達になりたいと思ってるなら……?
俺が知人と言うと悲しむなんて、そんなこと有り得るんだろうか。この人が言うことはいつも正しいと思うけれど、こればっかりは、そうですかわかりましたと簡単に納得することは出来ない。

「……そういうものですか……?」
「まあ、一成がどう思うかは俺の憶測でしかないけど」

ぽんぽんと名前の頭を撫で、何やら思いついたように口角を上げる千景。

「試しに茅ヶ崎にでも言ってみたらどうだ?俺たちの関係って知人ですよねって。茅ヶ崎は寝込むと思うよ」
「茅ヶ崎さんが、ですか……?」

本当だろうか?
しばらく歩いたので、木陰に置かれたベンチに座る。少し向こうに大きな噴水があって、子どもたちのちょっとした遊び場になっていた。木陰と噴水のおかげか、程よく涼しい。

「苗字の、友人のハードルは相当高いな」
「そうですかね……」
「……踏み込んだことを言うかもしれないが、苗字は、自分が大切にされていると思うことがあまりないんじゃないか?」

名前が狼狽えるのが千景に伝わる。

「家庭環境もあるだろうし、今までの友人関係も影響してるのかもしれない。知ったようなことは、言えないけどな……。でも、今お前のことを大事に思ってる奴や、今お前が大事にしたい奴と、もう少し向き合ってみてもいいんじゃない?」

これはつい最近、千景も実感したことだった。
無くしたものに囚われて、今自分の近くにいてくれるものから目を背け続けていては、幸せになれない。不思議なことに……そしてむず痒くも、有難いことに、自分を気にかけてくれる人がいる。
気付かせてくれたのは、劇団員と、この後輩だ。

名前は千景の言葉を咀嚼する。二十数年かけて降り積もった価値観を一気に変えるのは難しくても、貰った言葉が考える手掛かりになる。
人と向き合う。自分が大事にしたいものと向き合う。受け身ではなく、自分の近くにいてくれる人達とのことを、自分主体で感じて生きていく。

「……すぐには無理でも、少しずつ考えてみるといい」

少しずつ。
少しずつでいいと言ってもらえるのは、救いだった。今すぐ考えを変えろと言われたらきっと身動きが取れなくなってしまう。この人は、自分と接するときのそういう言葉の塩梅がとても上手だと……下手くそな生き方の自分でも受け止めてくれていると、名前は感じている。

「卯木さん。ありがとうございます」

心からの感謝を伝える目を向けられると、千景は内心複雑だった。純粋な真心でアドバイスをしたわけじゃない。自分がこの後輩を手に入れるための打算も入った言葉だからだ。

「……コーヒーが飲みたい気分だ」
「!買ってきます」

運転してもらったのでランチは自分が奢りたい。食後にそう言うと、もう払ったと平然と告げられいつの間にと驚いた名前。卯木さんは全然払わせてくれない、と難しい顔をする。
実は浅田にはほとんど奢ったことがないのだが……というか、浅田と二人で食事なんて絶対に避けるが、それは言わず、じゃあそのうちコーヒーを奢ってくれと言ったら犬の耳がピンと立つ時のような顔で頷かれて可愛かった。
近くのコーヒースタンドに駆けていく。その背を見ていると、名前はメニューを見て走って戻ってきた。

「甘いものしかないですけど、何か食べますか?」

甘いものが好きじゃないのは知っているが、自分が頼むからと、先輩にも一応確認した。

「俺はいいよ」
「わかりました」

また小走りでコーヒースタンドに向かう。可愛い。一体何なんだ、あいつは。いや、もしかするとあいつは変わってなくて、俺が変なのか?でも、傍から見ても苗字は可愛いと思う。性格も、表情も。
以前ならこんな思考や時間は無駄で意味がなくて馬鹿げていると思って理解出来なかったのに、我ながら驚くべき掌返しだと思いながら、千景は飽きることなく後輩を見続けた。

アイスコーヒーを飲む千景の横で、甘ったるそうなカップのソフトクリームを食べる名前。名前の甘いもの好きは十座と似たところがある。パッと見では好きそうに見えないし、好きだと大きな声で言わないが、親しくなれば甘味が大好きなのだとわかる。
千景は名前がまだ話したことがないだろう十座の話をしてやった。強面で無口。ぱっと見は不良そのものだが、芝居に熱心に取り組む奴で、無類の甘い物好き。人気のパティスリーを教えてやると喜ぶけれど、一人では行けないらしい。

「その人の気持ち、わかります」

主な客層が若い女性である店に自分もなかなか一人では入れないので、どうしても気になったら取り寄せするのだが、日持ちがしない商品は現地販売しか無く、もどかしい。
その人と仲良くなれたら一緒にお店に行ってくれますかね、と言う名前に、それは非常に不思議な絵面ではないかと千景は思った。強面ヤンキーと美青年。用心棒か?

「……俺が連れて行ってあげるよ」

椋という、甘いもの好きな高校生がいて、その子も行きたい店があると言っていたと付け足すと、名前は目で微笑んでこくんと頷いた。
可愛い。ずっと見ていられる、と思いながら横顔を見ていると「食べますか?」と聞かれた。食べたそうに見えたんだろうか。
千景は少し考えて名前の唇に手のをばし、ついていたクリームを拭って舐めた。

「……?」
「ご馳走様」

目を真ん丸にして固まった名前は、何をされたか理解すると顔を真っ赤にした。クリームは甘すぎる。けれどそれよりも指に残る唇の感触や、酒ではなく自分の行動で顔を赤くする様が心を甘ったるく掴んで離れない。

「なっ、何するんですか……!」
「ごめんごめん。出来心で」

赤い顔でジト目で見られても可愛いだけだ。何をしても可愛い奴め。お前が悪い、と名前のせいにして存分に甘ったるい気分を楽しんだ。



次の日から名前は出張なので、夕方になる前に群馬を出る。家まで送ってもらうのは……と恐縮しきりの後輩を無視してマンションの前に車を停めた。

「今日はありがとうございました。楽しかったです」
「俺もだよ」
「………あの、これ、今日のお礼です。高いものじゃないんですけど……どうぞ」

鞄からミュージアムショップの包みを出して手渡され、千景は驚いた。

「開けていい?」

こくんと頷くのを見てから、紙の包を開ける。中に入っていたのはゴッホの絵画『夜のカフェテラス』のブックマークだった。名前は高いものじゃないと言ったが、しっかりとした作りで、数千円はする。
人に物を買って贈るという行為が久しぶりすぎて、名前はひどく緊張した。おかしかっただろうか。お金を払ったほうがよかっただろうか。なんでこれ?と思っただろうか。

「あの、その絵……フランス出張のときに卯木さんと行ったカフェに似てると思って……卯木さん、よく本を読むと聞いたので……」

千景は名前の前で本を読まないため、名前はその姿をほぼ見たことがない。だからお礼がブックマークでいいかも、かなり悩んだ。

「あの……」

名前は自分のコミュ障を呪った。お礼くらいスマートに渡せないのか。情けない。慣れないことはするものじゃなかったかもしれない。……いや、でも、どうしてもお礼はしたかった。

「ありがとう。大切にする」

夏の始まりの夕暮れが、千景の表情を柔らかく見せたのかもしれない。名前には本当に嬉しそうに見えた。それはもう、見たことがないくらいに。

「……ありがとうございます。じゃあ、おやすみなさい?」

おやすみなさいには早いだろうかと思いながら首を傾げて言うと、千景がふっと笑った。

「おやすみ。出張、気をつけて」



名前と別れてから、赤信号にかかったタイミングで、千景は大きく息を吐いた。額に手の甲を当てる。
何なんだ、あいつは。殺す気か。
自分でも引くほど嬉しくて、どうしようもなかった。 

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