一之瀬って普通に格好いいよね。

無言の末に放たれた言葉に思わず え? と声がもれた。水鏡を見てもダルそうに椅子の背に持たれてくたーんとしてるし、うん、いつも通り。

「水鏡も十分可愛いよ」

「んー…?煽ててもなにも出ないよ」

「そんなことないさ」

笑って言えば面白くなさそうにムッとする水鏡。
「だって俺、水鏡が頑張ってる姿すっごく好きだし」

「……頑張ったことなんてないよ」

ほんのり顔を染めた(気がする)水鏡を可愛いなあなんて微笑ましく見ていたら「見んなアホ」と顔を背けた。


なにこの可愛い生き物。






そして逆襲に遭う。




「一之瀬くんのばか!そらちゃんのツンデレなんて滅多にないのに!何で呼んでくれないの」

「や、秋…そんなコト言われても」

「水鏡って基本円堂にデレること多いもんな」
風丸が苦笑し秋を宥めるが、逆効果。

「わ、私にだってデレてくれるよ…」

「ツンデレって一之瀬が初めてじゃないか?」

「あーっ一之瀬くん羨ましい!」

だから、なんで殴るの秋!痛くないけど、痛くないけどさ!