ワンス・アポン・ア・タイム

 


飛び交うフラッシュと、地割れのような黄色い悲鳴。
衆目の中心に立ち、たった一人でスポットライトを浴びるその恍惚よ。人に見られるたびに、体は隅々まで美しく光り、磨かれていく。
額から流れる汗すら、当時は数万の値打ちのする真珠も等しかった。

あれは、そう。
まさしく私の青春そのものだったのだ。


「やだっ、なまえさん!お久しぶりです!」

甲高い声が聞こえて、そちらの方へと視線を向ければそこには久しく会っていなかった懐かしい顔が並んでいた。現役当時と比べて当然年老いているものの、当時と変わらない美貌の面影はそこにある。

「うたこじゃない、本当に久しぶりねぇ」

横に元相手役を侍らせて笑う彼女にそう返せば、はにかんだような笑みを浮かべて彼女は頷いた。

「もう、何年振り…十年ぐらい?」
「そうねぇ、…十年前の、イベントで顔を合わせて以来だから…」

指折り数えればぴったり十年。

「もうそんなになるのねぇ…、歳をとると時が経つのも早くてやだわ」
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