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住宅街、庭に生えてる木槿をぼんやりと見つめながら、今日も彼らは来ているのだろうか、と考えていた。もうそろそろ夏も終わる。
一年前、我が家に赤ん坊が来た。その日からなのかは分からないが、彼──わたしの弟、綱吉の生活は少しずつ変化していき、どうやら親しい友人が出来たようだった。そこからというものの、我が家には居候達が増えていき、自宅に帰れば弟の友人達が集まっていたりと、一年前じゃ想像もつかない我が家になっていた。
わたしは並盛高校に通っている為、綱吉の行動は風の噂程度にしか把握していないが、少し前に並盛中学校の生徒が何者かに狙われていて、被害にあっていることは知っていた。
そしてつい先日、慌てて家を出た綱吉がボロボロになって帰ってきたのだ。件の事件に巻き込まれたのかと問い詰めたが、何があったかは教えて貰えなかった。だが、赤ん坊──リボーンが関係しているのは間違いないと思っている。
少し前、隣町の黒曜との丁度境目付近でとても奇妙で見目麗しい男子中学生とすれ違った。左右で色の違う瞳を持つ人だった。わたしの顔を見ると僅かに目を見開いたような気がしたが、わたしは彼のことを全く記憶していなかった為、気の所為だと決め込みそのまますれ違った。綱吉が慌てて家を出る日の数日前の出来事だった。
何故かは分からないが、時々彼の顔を思い出す。あの瞬間すれ違っただけだというのに、何がそんなに引っ掛かるのだろうか自分でも見当がつかなかった。