聞き込みをすれば、ジャンの家は思いのほかすぐに見つかった。チャイムを押して少し待てば使用人の方が玄関を開く。
「ジャンぼっちゃまですか?いらっしゃいま…」
不自然に言葉が途切れたかと思えば、使用人の方は勢いよく傾きアレンの上へと倒れた。そしてイタズラ顔で出てきたのはジャンと一人の少年。
「ジャン!?」
「も、もう絶対知らない……!!ま、待つんだジャン!その子は…!」
「え、アレン?」
「まずいっ……ラズア!ジャンのあとを追ってください!ティムキャンピーも行って!あの少年、アクマです!」
「な、っ……!分かった!ごめん、先に行ってる!行こう、ティム!」
踵を返しジャン達が去った方へと走る。確かこっちの方に行ったはず。そう言えば、ジャンと会った時ハット帽のごついやつがと言っていた。くそッ!二度と会いたくないツラなんだけどな!フードを深く被りジャンのあとを追った―――
―――「……っせ、千年伯爵…!?」
「〜〜っ、ジャン!!」
「レオくんならもうとっくに死にましたヨ*お母さんのお葬式の日にネ*」
薄暗い墓地に二人は立っていた。そばには不気味なほど笑顔な、千年伯爵と。力づくでジャンをレオから離しアレンの後ろへと飛ぶ。
「ホントだよ、ジャン。その子は伯爵のAKUMAだ!!信じてジャン。その子は人間じゃない。キミの友達の皮を被った千年伯爵の兵器…AKUMAだ」
冷たい冷気が、五人を包み重い雰囲気が漂う。ジャンにとってあのレオって男の子は、大切な人なんだ……。だって表情がそれを物語ってる。
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