青春が甘いなんて嘘だよ
潔癖少年少女
秘密を隠せるわたしの場合
制服を失くした君へ
君の群青は僕を責めない
空白を厭うためいき
灰色の正義が夢を殺した
柔らかな夏の影
神様の息を止めてよ

雨が好きだと言ったのも嘘だよ
朝焼けを知らない瞳
純白の春はチョークに穢れる
可愛いままでは生きられない世界です
リボンを捨てた制服にキス
だから君は女の子になれない
星空を泳ぐひと
"あいしてる"の落書きひとつで
薬指に鍵をかける

同じくらい好きになってもいつも寂しいのは僕の方だった
しょっぱいキスから始めませんか
サイズの合わない硝子の靴に泣きたかった
そんなに優しいキスひとつで終わらせてしまえる恋じゃなかった
もう一緒に手を繋いで歩いたり何でもないことで笑い合ったり目が覚めた真夜中に電話をかけたり好きだということもできないんだね
口癖も変わってしまうくらいに日々が過ぎたのに
泣いても泣いても抱き締める人がもう違うの
女の子になんか生まれなきゃよかった
わたしにとってたった1人でもあなたにとってはどこにでもいる女の子でしかないって知ってたよ
だから
優しくしてなんて最後まで言えなかった

羽を落としたあの子は今日、わたしが世界で一番好きだった彼と結婚します

その指先に恋焦がれ
誰かの世界が息を止めた
天使が眠る午前3時

back