第二話:謀略――大鳥真緒


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「瀬名、瀬名ぁ……どうしてぇ!?」

「瀬名……」

 泣き叫ぶショートカットヘアな少女――大鳥真緒と背の低いツインテール少女――豊田萌夏の二人。

 真緒に抱き締められている素っ裸の遺体は、犠牲者となった親友で山本瀬名。

 鉄仮面と称された赤マントの怪人が、この社で瀬名を触手責めにして犯し抜いて殺したのだ。

 瞳孔が開き脈も無い瀬名は完全に事切れている。

 親友の死に二人の悲しみとは如何ばかりのものか、それは本人でなければ計り知れないものだろう。

 一方、そんな悲しみに暮れる親友とは裏腹にユートの家では……

「んくっ……ん……」

 当の山本瀬名がユートの肉棒を美味しそうに口へと含み、頭を上下に動かしたり舌を絡めたりしている。

 所謂、フェラチオという行為に耽っていたという。

 初めてを貫かれた瀬名、完全に性に堕ちたらしい。

 二度目の中出しの後で、ちょっとした休憩みたいな感覚か、お口による御奉仕を申し出て最初は軽く舌でペロペロと舐めていたが、流石に初めての行為という訳で余り上手くいかなく、ちょっともどかしいからとユートが強引に口の中へと押し込み、イマラチオという形で口の中を蹂躙、まるで秘裂の中の膣を犯す感覚で肉棒に刺激を与えると、再び射精をした。

 既に一発は射精していたにも拘わらず、瀬名の口内には大量の精液が満たされていき、大きすぎる肉棒の所為で吐き出せない状況で精液を飲むしかなかったからか、ゴクゴクと美味しくもない白濁液を飲んだ。

 ビュルビュルとオシッコでもしているんじゃないかと錯覚する量を飲まされ、『ケホケホ!』と肉棒を口から離した後に咳き込む。

「瀬名、まだ尿道に残っているからキレイにしろ」

 そんな命令をされた為、こうして再び口に入れての御奉仕を再開していた。

 肉棒にこびり着いたモノも尿道内のモノも、残らず舐め尽くした瀬名は頬を赤らめながらユートの方を見つめている。

「初めてだから今日はこれで最後にしようか」

 ユートは処女に対しては回数を減らしている。

 行き成り十発も二十発も耐えられないだろうから。

 瀬名を持ち上げて肉棒をズブリと秘裂の中へ突き入れると、抱えた侭で瀬名を上下に揺らして肉棒の出し入れを行う。

 ズップズップズップ!

「あん、あ……奥まで……きてるの! ああ!」

 互いに対面した状態での立位――【櫓立ち】と呼ばれたモノで、現在では駅弁と呼ばれる体位だ。

 全体重が乗るこの体位、女の子としては少し恥ずかしいものもあるが、体重で肉棒を全部膣内に呑み込んでしまい感じてもいた。

 ズップズップ!

 腰の動きで僅かに肉棒が外に出て、すぐに体重から内に呑み込む繰り返し。

「あ、あ、あ……ん!」

 瀬名はただユートに抱き着く形で揺らされ、快楽を快感を全身を駆け抜けていく悦楽を貪っていた。

 クッチュクッチュ……

「ううん、あう……」

 目を閉じて顔は赤くて、両腕をユートの首に掛けた状態でユッサユッサと上下に動かされている瀬名は、せり上がる快楽にギューッと両脚に力を籠め、ユートの唇へ自分から唇を重ねると舌を求めた。

「優斗く……ん、私……私もう――っっ!」

「僕も瀬名の中が良いからもうすぐだ」

 ズッチュズッチュズッチュズッチュズッチュ!

「ヒッ! あ、アアアアアアンッッッ!」

「っ!」

 ビュクッ! ドビュッ! ビュルビュル〜ッ!

「奥ぅ、奥までぇぇぇっ! 当たってるよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」

 今日一番の快感が全身を襲い、瀬名の喘ぐ声が淫靡に部屋中へと響いたかと思えば……

「あ――」

 それっきり意識を失ってしまった。

 完全に気絶してしまったらしく、起きる気配なんてまるで無い瀬名をユートはゆっくり蒲団の上に降ろしてから、ズルッ! 肉棒を引き抜いてやる。

「処女だったからなぁ……こんなもんで限界か」

 ボコッ! ドロ〜リ……

 またも大量の精液が秘裂より溢れてきた。

 親友達が瀬名の死を悼んでいる間、本人はセックスの虜になって気持ち良さそうに眠りに就く。

 ユートはそんな瀬名の隣に陣取り、抱き枕代わりにして自分も眠るのだった。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 瀬名は翌朝からユートの家に置き、特殊な結界を張って留守番をさせている。

 今はまだ生きている事を親友たる大鳥真緒や豊田萌夏にも、況してや敵側になど知られてはならない。

「他の鞘を捜したいけど、流石に起動もしていないと呪力が漏れないし、さっぱり見付かりゃしないな……まさか手当たり次第に女子を犯してイカせる訳にもいかないだろうし、後手後手に回る事になりそうだね」

 瀬名の一件にしたって、怪しい結界が張られた後に『助けて!』と、強い願いを願望機【聖杯】としての部分に触れたからこそ。

 結局、誰かしら襲われて救いを求めてきたら助ける――くらいしか無い。

 だからこそ見落とした。

 御社で行われた武具を鞘から引き抜く儀式、それが夜中に起きた事に気付いてすぐに駆け付けたのだが、テニス部の古賀玲子が裸で死亡しているのが見付かっただけだった。

「チッ、どうなってる?」

 こうなる前に、鞘かどうかを確認する作業があった筈だが、今回は特に救いを求めてこなかったのだ。

「――む?」

 気配を感じたユートは、自らの気配を辺りに溶け込ませつつ、姿をけして様子を視るに徹する。

 其処へ現れたのは、青い小型の式神を連れた栗色の髪を長めに伸ばした眼鏡を掛ける少女。

「大鳥 香……確か大鳥家の現当主だった筈だが」

 式神と何やら話していた大鳥 香、古賀玲子の遺体に何やら術を仕掛けた。

 その結果、龍脈に通じる某かの術が彼女に掛けられた事が判明する。

「どうやら古賀玲子から鞘として武具を抜くのには、龍脈に沿って建てられた社が必要みたいだな。そういや別の社で瀬名の影分身が殺られたし……」

 それで思い出す。

 この地には龍脈に沿って社が建立されていたと。

「フッ、腹黒そうな美女ではあるが感謝しようかな。大鳥 香、アンタのお陰で情報が手に入ったよ」

 古賀玲子の遺体はボダイとか呼ばれた青い式神により食われ、蘇生や記憶の読み取りが不可能になってしまったが、どうせ閃姫には出来ないだろう相手を蘇生しても愉しくない。

「それに本人の記憶が読めないなら、学院での記録を読めば良いのさ」

 ユートは香やボダイには気付かれぬ様、ソッとその場を離れて大鳥学院へと向かうのだった。

 大鳥学院に着いたユートはすぐにテニス部の女子用更衣室へと向かい、備え付けられていたベンチに寝転がると聖句を紡ぐ。

「視るべきは何処? 視るべきは何時? 視るべきは過去の鏡像となり映れ──【夢と現とその狭間(ドリーミング・ザ・ワンダーランド)】!」

 これこそが、嘗てユートが行った神を殺して権能を簒奪する事による力。

 神の権能はそこら辺での魔術なぞ凌駕し、理不尽とも云える効果を持つものが幾つも存在する。

 但し、ユートは神殺しに至る前に殺して獲た神氣をも権能に出来るし、相手が強大な超常存在であるなら神でなくとも力を喰らい、簒奪を可能としていた。

 この権能も神殺しの魔王となる以前、【聖闘士星矢LC】の世界で夢神達を斃して獲た神氣が権能と化したものである。

 この権能は夢という形で過去を視るというもの。

「対象者は古賀玲子!」

 対象を選び範囲を狭めれば普通にそれを視れる。

 登校や授業風景や部活、果ては部屋で一人になってのオナニーすら観賞可能、プライバシーなんぞあったものじゃない。

 聖句が終わるとユートの意識がうつらうつらとなり始めて、ややあって完全に眠りの世界へと入った。

 ベンチに寝転がったのはこれが理由である。

 きっと部活が終わったのだろう、ユートが気が付けば事件より何時間か前だが場所は変わらなく、視れば古賀玲子が部活仲間と共に着替えをしている。

 まあ、目の保養になるから普通にガン見していた。

 スカートを脱ぎ捨てて、ふくも捲り上げるとテーブルに置き、汗でグッショリと濡れたブラジャーも外して形の良いおっぱいが揺れながら露わとなる。

 更に異性が見ていないからと大胆にショーツまでも脱ぐと、バスタオルくらいの大きさのタオルを持ち、備え付けのシャワーを浴びて汗をすっかり流す。

 水滴はバスタオルで完全に拭き、自然乾燥をしたら新しいパンティとブラジャーに変えたが、何だかそのデザインは大人っぽく気合いが入っていた。

 所謂、勝負下着というやつだろうか?

 わざわざ下着で気合いを入れるとか、十中八九で男に会いに行くのだろう。

 しかも決めると見た。

 可愛らしい服装に着替えてから移動する古賀玲子、音楽室にまでやって来ると青いスーツの男が居る。

「確か、音楽教師の佐川」

 玲子の顔は正に恋をする乙女であり、二〜三の程度に話をしていくと真っ赤な顔の彼女に口付けをして、折角の可愛い服を一枚一枚脱がしていく。

 下着姿となった古賀玲子の素肌に唇を当て、舌を這わせていくと喘ぎ声を上げて悦んでいるが、ユートにはそんなに巧いとは思えず首を傾げた。

 とはいえ、古賀玲子には充分だったらしく佐川の指で秘裂を撫で上げられて、勝負下着が愛液でグスョグショに濡れてしまう。

 そんな下着もずり下ろし片足に引っ掻けた形となったら、佐川はズボンのチャックを下ろし肉棒を晒す。

 一五センチといった処、普通ならそれなりのサイズなのだが、ユートから視れば小さい粗チンだ。

 まあ、だけど始まったらAVみたいなもの。

 違いは演技しているだけのAVではユートも興奮などしないのだが、素人さんであるが故にか古賀玲子の喘ぎは淫靡でエロティカルなものだった。

 処女を貫かれ二度ばかり佐川が射精、三度目の前に佐川は玲子の口を使う。

 口の中に射精をしたら、三度目のセックス。

 流石に熟れてきたのか、古賀玲子も次第に快楽へと溺れ、遂にはお腹に梵字が浮かんできた。

 それを見た佐川はニヤリと口角を吊り上げ、フィニッシュだと謂わんばかりに激しく突く。

 そして古賀玲子がオーガズムを感じた絶叫を上げた瞬間、佐川も都合四度目となる射精を彼女の子宮へと放つのだった。

 気絶した古賀玲子など、佐川は既に見ていない。

 スーツに着替えて待機をしていた赤マント怪人――鉄仮面に何の躊躇いもなく渡してしまう。

 その後は例の社で触手に責められて、イッた瞬間に武具が光と共に引き抜かれて死亡した。

「成程、助けなど呼ばなかったって訳か」

 瀬名の時は触手で無理に襲ったから救いを求めてきたが、古賀玲子は佐川が好きだったから抱かれて夢心地となっていたのだ。

 助けなど呼ぶ筈もない。

 ユートとしては、だからどうしたといった感じで、ならばもう古賀玲子に関して考える必要もなかった。

 取り敢えず……

「興奮して勃っちゃったから瀬名に鎮めて貰うか」



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「あ、あんっ! や、ん! あああ、あん!」

 古賀玲子が佐川に抱かれた場面は、素人娘故の艶かしさがあって興奮をしてしまい、帰ってきたユートは瀬名を寝室のベッドに押し倒してすぐに抱く。

 既に八回目で瀬名も背面座位で責められ、涙を浮かべながら喘いでいた。

『誰か!』

 もうすぐ互いにイクというタイミングで、ユートの中に救いを求める声が響いてきて、ピタリと動くのを停めてしまう。

「え? 優斗君……どうしたの? 私、もうちょっとでその……」

 イケたのだろう。

「悪い、瀬名。君の親友が教われているみたいだ」

「親友って、真緒? それとも萌夏の方?」

「大鳥真緒の方だ」

「わ、判った。それじゃ、すぐに行って上げて」

「ああ、真緒を救って帰ったらちゃんと瀬名をイカせてやるよ」

「う、うん……」

 すっかり性の虜な瀬名、ユートにキスをした。

「頑張ってね」

「了解だ」

 現場に向かうユート。

 最近の瀬名……

 連中の目から隠すべく、家に隠れ住む瀬名が食事やその他の家の事は面倒を見てくれており、最近はHに目覚めて髪型もちょっと変わっていて、今や若奥様的な風情を醸し出している。

 それでも女の子を救いに行くというのは、つまりは対価を求めるという事。

 瀬名も理解はしてるが、やはり寂しさは感じているみたいだ。

「む、あれか!」

 見れば大元帥明王とか呼ばれる触手怪獣が、栗色の髪をショートカットにした少女の身体を触手が拘束、振り回していた。

 何故か銀髪青瞳な少女も体操着姿で触手に捕まり、何やら叫んでいる。

「亀山 瞳?」

 ユートの知る情報では、亀山 瞳の母親こそが今回の仕儀に於ける黒幕だが、何故に娘が襲われている?

 ユートが首を傾げながら視ていると、大鳥真緒が縛られた状態で宙吊りにされてしまい、恐怖と敵の触手がナニをしようとしているか理解が出来てしまう為、羞恥で悲鳴を上げる。

 男の子のレベルで茶髪をショートカットにしている真緒だが、そのおっぱいは人一倍に女の子であるし、充分にムチムチした肢体をしているのは、体育の授業でも確認が取れていた。

 謂わば髪型だけボーイッシュな我侭ボディであり、大元帥明王と呼ばれている紫色の体躯な怪物が細めな触手で服を破り、おっぱいを外気に晒してしまう。

「イヤァァァッ!」

 プルンプルンとおっぱいが揺れ、真緒は悲鳴を上げるがまだ序の口だと云わんばかりに大元帥明王の触手が蠢いていた。

 脚に絡み付いた触手に、股を無理矢理に開かされた真緒の大切な部位を、触手がショーツ越しに撫で始めたのである。

 嫌悪感と共に生理現象でクリトリスを撫でられ気持ち良さを感じ、複雑な感情が頭を埋め突くしていき、瞳に視られている恥ずかしさも相俟って……

「み、視ないで……瞳ぃ」

 甘い声でそう洩らした。

「ま、真緒……!」

 一方の亀山 瞳も複雑な表情で視ていた。

『真緒なんて犯されてしまえば良かった』

 そんな憎まれ口を叩いたくらいだが、それでも心底から憎悪の対象には出来なかったから。

 いっそ憎しみに身を委ねられたら楽だったろうが、それが出来る程に瞳は無情にも非常にも薄情にもなれなかった。

 視ていられないのか目を逸らす瞳。

 どれだけ嫌悪感に包まれようと、ヌルヌルの触手にクリトリスや秘裂の膣口を撫で回されては、感じてしまうのも仕方がない話であったし、身体の方が性に対する準備を受け容れ始め、愛液を潤沢に溢れさせる。

 最早、ショーツは染みでグチョグチョとなってしまっていたし、ポタポタと溢れて地面を濡らしていた。

 触手のヌルヌルなのか、真緒の愛液によるグチョグチョなのか最早、解らないくらいに潤っていた。

 そんなショーツを剥ぎ取られた真緒は、細い触手による乱暴な愛撫を受ける。

 真緒は思い出す。

 親友の最後を。

 そして弓道の部活中に、触手から襲われた事を。

 佐川は亀山にも大鳥にも従うのではなく、後継者とも云える少女達を手に入れて自らが支配する気でいるらしい。

 自分の分身とも云えるだろう式神――大元帥明王の性器とも云える極太な触手を股間から晒す。

 式神と使役者はラインでパスが繋がっている為に、大元帥明王の股間に生えた触手は佐川の肉棒に等しい訳で、細い触手で真緒からショーツを剥ぎ取ると空中でユラユラさせ、勢いを付けて大元帥明王の肉触手を真緒の秘裂へと突き入れるべく落とすレベルの速度で引き寄せた。

「やめてぇぇぇぇっ!」

 恐怖に表情を強張らせ、絶叫する真緒を瞳も拘束されて救えない。

 佐川は愉悦に嗤いながらあと数秒で、真緒をモノに出来る事に満足感にて満たされていた。

 ズチュゥゥゥッ!

 明らかにサイズがおかしい触手が、真緒の膣口から突き入れられた。

「ぎっい、やぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 ブチブチブチッ!

「嗚呼ぁぁぁっ!」

 どれだけ潤っていようと小さな膣内、あんな極太な触手が簡単に挿入される筈もなかったが、勢いが強くて一気に膣内に潜り込んだ触手が真緒の処女膜を引き千切って奥の子宮口すらも抜け、触手が子宮内を蹂躙してしまった。

 触手を伝う赤い液体。

 それは果たして初めての証か? それとも既知外な触手の太さに傷付けられた内部出血か?

 どちらにせよ大鳥真緒の処女は触手、延いては佐川に奪われたのである。

 この先どんな道に進むにせよ、どんな恋人と結ばれるにせよ……真緒は忘れられない経験をした。

 涙を零す真緒を気遣うでなく、佐川の命令を受けた大元帥明王は真緒の肢体に絡めた細い触手を上下に動かして、彼女の胎内を蹂躙する触手を出たり入ったりさせていく。

 その度に愛液と処女の証の赤い血が地面に撒かれ、真緒の膣の肉壁を触手の形に変えていた。

「あ、ああ……だめぇぇ、裂けちゃうぅぅぅぅっ!」

 痛みの中に然し慣れれば気持ち良さが感じられて、激痛にて歪んでいた表情も少しばかり蕩けている。

 ――犯されれば良かったなどと言っていた筈の瞳、だけど実際に触手に秘裂を突かれる真緒を視て……

「真緒……」

 辛そうな表情となった。

「も、もう……私ぃぃぃ、何コレ? ダメェェェェェェェェッ! 私、堕ちちゃうぅぅぅぅっ!」

 弓なりに肢体を逸らし、遂に絶頂を迎えた真緒。

 どしゃりと地面に落ち、ヒクヒクと小刻みに痙攣をする様は、真緒が絶頂した確かな反応であった。

「アハハハハッ! 存外と簡単にいったものだな? この調子なら俺が世界を操る事も……ならば次は瞳、お前だ! さあヤれ、大元帥明王っっ!」

 今、真緒を犯したばかりの触手を屹立させた侭で、大元帥明王が瞳の方を向いて歩みを進める。

「い、嫌ぁぁぁぁっ!」

 触手が瞳の体操服を破り取り、露わになる下着……貧乳な瞳では揺れない。

「やめろぉぉぉぉっ!」

「瞳ぃぃぃっ!」

 小さな躰のボンノが翼で翔け寄る。

 瞳の危機に際して彼女のナニカがボンノの封印を解いたらしく、行き成り巨大化して大元帥明王を襲う。

『俺の女に手を出すな!』

「なにぃ!?」

 殴る蹴る……真緒を犯したばかりの太い触手を引き千切ってしまう。

「がぎゃっ!?」

 パスが繋がっている式神はダメージを受けると術者に返る、謂わば【返りの風】という形で同じダメージが刻まれる。

 肉棒に相当する触手が引き千切られたという事は、つまり佐川の肉棒が引き千切られたのと同義。

 その激しい痛みとは男でなくば解るまい。


 それでは済まなかった。

「俺の女ぁぁぁぁっ!」

 首を喰い千切ったのだ。

「グギャァァァッ!」

 佐川の首が飛ぶと同時に触手も大元帥明王も消失。

 取って返したボンノ。

「漸くこの時が来たぜ! 今、此処でお前を犯す!」

 ニタニタ笑いながら迫るボンノだが、解呪が出来た瞳は封呪も可能だった。

「あ?」

 たちまち元? の大きさに戻ったボンノ。

「ガァァァッ?」

 ポテッ。

「くそ、もう少しの処を! おい! お前をヤるのは俺だからな? 良いか? 忘れんなよ!」

 ボンノは肩に止まりながら瞳に言う。

 そんな瞳は俯せに倒れた真緒を見遣った。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 その後は大鳥 香が分家筋の大麻を呼び付けると、OHANASHIをしていたりするが、それはユートに関係の無い話である。

「どんな感じだ? 自分が犯されるのを観たのは」

「……何か変な感じ」

 話し掛けられた大鳥真緒は倒れた大鳥真緒を視て、顔を赤くしながら嫌そうな表情となる。

 因みに格好はおっぱいが丸出し、ショーツもなくて謂わばノーパン状態。

 今、正に触手が真緒へと迫る中でユートが瀬名の時と同じ空間で、真緒にやはり同じく訊ねた。

「この侭、触手に犯されたいか? それとも対価を支払っても救われたいか?」

 当然、真緒は飛び付く。

 触手に犯されるなどと、真っ平御免だったから。

 真緒に提示された条件は今の状況からの脱出に+、真緒にとって大切な存在との再会である。

 ユートは瀬名の時と同様の措置を取り、影分身から作った偽者の真緒を大元帥明王に犯させた。

「じゃあ、行こうか」

「あ、うん……」

 ナニをされるかは理解もしているが、先程の怪物に犯されるよりはマシ。

 家に帰り着くと瀬名が待っていた。

「瀬名! 良かった無事で……本当に良かった」

「真緒」

 スルスルと残されていた服の残骸を脱がす瀬名。

「……へ?」

「助けられたなら判る筈、優斗君に操を捧げなきゃ」

「んむっ!?」

 瀬名が頬を染めながら、真緒の唇に自分の唇を重ねると、半開きな口へ舌を入れて絡ませる。

「優斗君のオチンチン……スゴくなってる。真緒のを視たからだよね? だからちょっと待ってて。すぐに真緒に入れさせたげる」

 つまりは前戯を担当するという訳だ。

「ちょ、瀬名! 恥ずかしいからやめて!?」

「だ〜め」

 とはいえ、触手によって大分と解されていたからか手間は掛からず濡れた。

 瀬名からの愛撫に感じ、愛液を玄関に溢れさせる。

 そんな真緒の両脚をM字に開脚させ、逃げられない様にガッチリ固めた。

「さ、優斗君。真緒の初めてを存分に味わって?」

 美少女の絡みもあって、益々硬く長く太く勃ち上がる肉棒の先端を、真緒の膣口へと宛がうユート。

「ヒッ!」

 ヌルッと先端のカリが、膣内に挿入されて息を呑んでしまう。

 途中まで入ると肉棒による侵入を拒まれた。

「いくぞ?」

「あっ!?」

 腰を突き入れるとブチッという感触を受け、あっさりと肉棒が子宮口まで突入してしまい、長過ぎたのかグニュッと子宮口の内部にまで侵入を果たす。

「いぎっ!」

 真緒本人の処女喪失。

 その瞬間だった。

 茫然自失となる真緒を、瀬名は恍惚とした表情となって見つめる。

 まだそんなに経っていないのに、すっかり性の虜となったらしい。

 グッチュグッチュグッチュグッチュグッチュ……

「ひあ、あ、あ……んっ! ぎぃっっ!?」

 初めてで迎え入れるにはユートの肉棒は大きくて、処女喪失の痛みが激しくなる一方で、その中でも確実に感じる僅かな快感が少しずつだが増している。

 また、瀬名の舌が真緒の舌に絡められたり或いは、揺れるおっぱいの桃色を攻めたりと、ちょっと前まで同じ処女だったとは思えないくらいの技巧で感じさせられてしまい、痛みが和らいでいく。

 ユートの腰がグラインドする毎に淫靡な水音が玄関に響き渡り、グッチュズッチュグッチュズッチュ! と耳朶を打つ度に真緒の中でナニかが競り上がる。

「あ、はぁ……んんっっ! や、はん!?」

 あの紫の怪物の触手みたく無意味に巨大ではなく、だからといって小さいとも決して云えなかったユートの肉棒……

「な、なに? オチンチンが……緒方君のオチンチンが私の中でまたおっきく……なってくぅぅぅっ!」

 狭い肉壁の襞を削る勢いで勃起していき、真緒は中を圧迫する肉棒の形までが感じられていた。

「ふふ、そろそろ優斗君がイキたいみたいだからね、真緒も一緒にイコ?」

 そう言った瀬名の舌が、攻められ肉棒が出たり入ったりする真緒の秘裂の先、クリトリスを舐め上げる。

「ヒッ!?」

 既に真緒も限界が近く、奥から競り上がるナニかに耐えていたが、瀬名の舌遣いに我慢が決壊した。

 ギュゥッ! とユートの肉棒を放さないと謂わんばかりに真緒の肉壁が収縮、その瞬間に真緒の頭に火花が散り、真っ白になって何も考えられなくなる。

「くっ!」

「ふぁっ!?」

 ビュルビュルビュルッ!

 とんでもない量の熱くて粘付く白い欲望の塊が弾ける様に、ユートの肉棒の先から発射されて真緒の一番奥の壁を叩き付けた。

「アアアアアアアアアアアアアアアアアッ!」

 肢体を弓なりに逸らし、真緒の絶叫が響き渡る。

 ドピュッ! ドピュッ!

 終わらない射精。

「あ、ああ……私のお腹が一杯一杯に?」

 ユートの精液の射精量は人外染みており、普通なら有り得ない一度の射精にて何十発分だ。

 あの神に犯されて爾来、ある意味ではユートの全てを変えていた。

 そんな射精が断続的に、数回に分けて放たれる。

 余りの量に真緒のお腹がポッコリと膨らんでいた。

 ズルリ……

 引き抜かれた肉棒には、愛液と精液と処女血が混じる液体に塗れていた。

 ボコッ!

 ドプッ! 真緒のお腹を膨らませる大量の精液が、まるで真緒自身が射精したみたいに勢いよく飛ぶ。

 玄関の一部を精液で汚しながら、真緒は唯の一度のセックスで精根尽き果て、グッタリと汗を全身で流して気絶していた。

 息はまだ荒い。

「真緒ったら……よっぽど気持ち良かったのね」

 真緒の頭を撫でながら言う瀬名は、まるで真緒の姉みたいな佇まいだ。

「優斗君、まだ元気だね。私にも欲しいな」

 ピチャピチャとユートの肉棒を舐め、こびり付いた液体の残滓を拭う。

「じゃ、真緒が目覚めるまで愉しませて貰うか」

 ユートはニコリと笑みを浮かべ、瀬名の肢体を玄関の床に押し倒すのだった。


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