06

ほとんどアメリカの独断で決めた事に文句を言う5人
それを本人の意見だとアメリカが押しきってなんとか決まった
「で、自分は具体的に何をすればいいんだ?」
「うーん…スペインの所は家事とかやらせてた?気がするんだぞ」
「あと、メイド服着てたよねー」
「おいお前、やっぱりただの変態だろ
男にメイド服は無い」
それを聞いたフランスがやれやれといったように首を振った
「坊っちゃんも分かってないな〜
俺だって男にメイド服を着せる趣味は無いの
でも日帝ちゃんだよ?
下手したらそこら辺の女性より美人だよ?
これはもう着せるしかないで、って日本!いきなり刀振り回さないで!」
「** で遊ばないでくれますか」
鼻息の荒くなったフランスに兄さんが怒った
これはダメだ、ガチギレだ
「だったら 日本は何を着せるの?」
「それは…然るべき服装に決まっているでしょう!」
「うん、その然るべき服装がメイド服なんだよ
まぁある意味伝統だよ」
「チッ」
今舌打ちが聞こえた…誰のとは言わないけど
「まぁ…伝統は大切にしないといけないよな」
「ちょっ、イギリスさんまで!」
「そんな格好許さないあるよ!」
「めんどくさいから多数決で決めるんだぞ」
結果:賛成4、反対2
「ロシアさん、アメリカさんどう言う事ですか!」
信じてたのに…と呟く兄2人に
「面白そうだったからに決まっているじゃないか!」と、輝く笑顔で答えたアメリカ
ロシアは笑って答えてくれなかった
と言う訳で、私の服装?も決まりフランスが何処からか出したメイド服を着るよう言われた
こいつ絶対仕組んでたな
兄さん達が「似合ってなかったら直ぐに止めて貰います!/ある!」と叫んでいるのを後ろに着替えに行った
女性物は余り着たことが無かったが簡単な造りだったので1人でも着替える事が出来た
スカートを履くのに多少羞恥心はあったが、まぁ慣れだ慣れと、思考が完全に男になってて軽くショックを受けた
6人の前に立つと
「やっぱりお兄さんの目に狂いは無かったっ!!」
謎の感動をしているフランス
「まぁいいんじゃねぇの?」
目を逸らして言うイギリス
「wow!似合っているんだぞ!」
目を輝かせるアメリカ
「ぐぬぬぬ」
悔しいけど似合っていて反論出来ない日本と中国
「本当に女の子みたいだね」
微笑みながら告げるロシア
…この人に性別バレてないよな?
めちゃくちゃ不安になった
というか、今は男なのだから女姿を誉められても嬉しくない事をこの人達は知らないのだろうか

今日中にアメリカに行く事を伝えられ、荷物の準備をするよう自室に来たのだが、あらかじめ準備しておいたのでなにもせずに少しの間ボーっとしていた
飾りっ気の無いこの部屋ともお別れかと思うと少し寂しくなった

「私達のかわいい弟だから似合わない筈がなかった」
なんて会議をし始める兄達を置いて
自分はアメリカに逝った

きっと自分は朝から死んだ目をしていたに違いない
そう確信した1日だった