合同練習も終わり、翌日の月曜日
わたしは昼休みに中庭に来ていた。
「湊先輩」
「みょうじさんから呼び出されるなんて、この前の返事かな?」
にこにこしながら話しかけてくる湊先輩に申し訳ないと思いながらガバリと頭をさげる。
「ごめんなさい!わたし、バレー部がいちばんだから、先輩とはお付き合いできません。」
中庭だからもちろんギャラリーは多い。湊先輩はとてもモテるから、この光景は周りにいた人たちにとって衝撃だったようだ。
「そっか。残念だなぁ。」
「すみません……」
「やっぱり黒尾の方がいい?」
え?と思い先輩の顔を見る。見てればわかるよ、と言うからわたしはポカンとしてしまった。
「バレー部が大事って言うのも本当だって知ってる。でも、黒尾も理由のひとつでしょ?」
「や、あの、」
「大丈夫、言わないよ。頑張ってね。」
先輩はそう言うとヒラヒラと手をふって校内に入っていった。
わたしはその爽やかな後ろ姿を見ながら、バレてる!?なんで!!!!?と内心大パニックだった。
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