あとがき



きすみーぷりーず!最後まで読んで下さりありがとうございます!
初☆カツラギオチの中編はいかがだったでしょうか??
私はとても新鮮な気持ちで書かせていただきました。

長編中編はヒュウガやアヤナミ様夢が多い私のサイト。
今はもうヒュウガ夢でヒュウガのスイッチが入ったら、頭の中のヒュウガの言動が勝手に思い浮かび、考えることなく書けたりします。
アヤナミ様も然り。

でも、今回はカツラギさんだったらこの時どういう言動するのかな、と悩みながら書きました。
まるで小説を書き始めたばかりの頃のようで、初心に帰ったような気分です。
大人なカツラギさんの魅力を存分に引き出せているかどうか、とても心配ですが、書いていて楽しかったです。

しかし、なんといいますか…ものすごい歳の差ですね(笑)
でも、学生設定で書きたかったんです。
大人なカツラギさんには子どもな夢主がピッタリかな、と思いまして!

た、楽しんでいただけましたでしょうか??
少しドキドキしております(笑)

それでは、ドキドキついでに〜それから〜を書いてみましたので、そちらも読んでいただけると嬉しいです。

『あとがき』まで読んでくださり、本当にありがとうございました!





〜After that〜



○月×日(晴れ)

カツラギさんが作ってくれた栗ご飯がとてもおいしかった。
料理がものすごく上手で、ぜひお嫁に来て欲しい。


○月□日(晴れ)

今日、学校はお休み。
カツラギさんもお仕事お休み。
なのでカツラギさんの自室に遊びにいったら、ちょうど掃除が終わったところだった。
びっくりするくらいピカピカで、私の部屋の掃除もぜひして欲しいと思った。


○月△日(曇りのち雨)

今日は生憎の雨。
暇だ〜と叫んだら、カツラギさんが宿題を見てくれると言ってくれた。
嬉しいような、嬉しくないような。
しかしここは厚意に甘えておこうと思う。
一日カツラギさんと一緒だったら嫌いな勉強も頑張れる。
できることなら、学校の代わりに家庭教師をして欲しいと思った。
そしたらずっと一緒にいられるのに。




私はここ最近の日記をペラペラと眺め見ていた。
まだ初めて3日しか書いていないその日記はただの日記ではない。
その名も、『カツラギさん観察日記』なのだ。

何故私がこれを書き始めたかというと、カツラギさんが完璧な人間だから。
でも人間、欠点の一つや二つ簡単にあるというもの。
むしろあるのが当たり前だと思っている。

でもなかなか見つからないカツラギさんの欠点を見つけようとして始めた観察日記なのだが、改めて見直してみると良いところしか書いていないような気がするのだ。

これは私が悪いわけではない。
良いところしかないカツラギさんが悪いのだ。

これではダメだ!
何か欠点がないものかと、今日も日記を書こうと開いた白いページ。
だが良いコトばかりが頭に浮かんでくるので、全くといっていいほど筆が進まない。


「カツラギさん、悩み事とかないですか??」


悩み事があるということは、その物事に少なからず不器用だということだ。
さすがに欠点ないですか?とは聞けなかったので、苦し紛れに何かないものかと尋ねてみた。


「そうですねぇ…。」


お、何だかこの反応はありそうです。
私は耳をダンボにして「なになに?!?!」と詰め寄った。


「今日の夕飯は何を作ろうか悩んでいます。」


主夫ー!!!!!!


「他に!他に何かないんですか!」


確かにカツラギさんは大人だし、頭良いし、何気に強いし、ものすごく優しいし、羨ましいくらい料理上手だし、お掃除も洗濯も何だってできちゃうし、女としての私の立場が全くと言っていいほどないですけど、欠点の一つくらいあるでしょう?!?!


「明日のおやつは何を作ろうか、」

「他にです!」

「他にですか??」




「ねぇコナツ。あだ名たん、さっきからものすごい迫力でカツラギさんに迫ってるけど、何してるのかな?」


ヒュウガはりんご飴を舐めながら首を傾げた。
急に話をふられたコナツはただ苦笑するばかりだ。

ちょうど昨日、『カツラギさんの欠点って何かないのかな??』と、やけに必死に尋ねてきた名前を思い出して小さく微笑んだ。
笑ったというか、微笑んだというか。
どちらもだ。

多分名前さんはものすごくカツラギ大佐のことが好きなのだ。
だからこそ色んな顔の彼を知っていたい、そういう独占欲にも似たそれに心を埋め尽くされている。
女としてカツラギさんに勝てる部分が何かしらありたい、という女心もきっと働いていることだろう。
好きと複雑な女心が互いに協力して、今の名前さんを動かしているのだと思う。
なんとも微笑ましい光景だ。


「カツラギ大佐の欠点を探しているらしいですよ、でも中々見つからないとか。」

「カツラギ大佐の欠点?」


ヒュウガは更に首を傾げた。


「そんなのあだ名たんに甘すぎるところだよね、コナツ☆」

「しょ、少佐…そんなハッキリと…。」

あっさりと欠点を口に出してしまった少佐に苦笑する。
しかし、まさに少佐の言うとおりだから悲しいかな否定は出来ない。


「ちなみにあだ名たんの欠点は、愛とカツラギさんに盲目すぎるところ♪」

「ん?ヒュウガ、何か呼んだ?イマイチ聞こえなかったんだけど。」

「何でもないよ〜♪カツラギさんのこと相当好きなんだなぁって言っただけ☆」

「うん、大好きだよ!」

「あはは〜☆」

「うふふ〜」


さっきまで小馬鹿にしていたのに、何だこの微妙な空気は。
名前さんは幸せオーラを振りまいているし、少佐はそのオーラを小馬鹿にしつつも嫌ではないらしく、全身で受け止めて笑顔を返している。
そんな不気味な状況も、一応当事者のカツラギ大佐が言葉を発したことによってお開きとなった。


「悩み事、ありましたよ。」


私はヒュウガから視線を外してカツラギさんの方を向いた。


「何ですか??」

「名前さんが今何を考えているのか少し分からなくて悩んでいます。」


まぁ!
私のことで悩んでくれているなんて!!
もう観察日記なんてやめよう!
欠点なんてどうでもいい!
カツラギさんは私が好きで、私もカツラギさんを好き。
それでいいじゃないか!
日記を書いている暇があったらカツラギさんを見つめているほうが何倍も楽しい!

私は観察日記をゴミ箱に捨てた。
これが世に言う三日坊主だ。


「そんな、何にも考えてないんですよ!私はただ、カツラギさん大好きっていつも思ってるだけで。」

「そうですか、それは安心しました。では名前さん、送りますからそろそろ帰りましょうか。」

「はい!カツラギさん、手繋ぎたいです!」

「どうぞ。」


手を差し出してくれたので、私は遠慮なくその大きな手に手を重ねて指を絡めた。


「カツラギさん大好きです!」

「私も好きですよ。」

「きゃほー!!」


……嵐が去った…と、コナツは思った。


―Eternal live happily―


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