君の瞳は落花のごとく



地獄にしか行き着かない道を、ただひたすらに踏みしめる。そんなあなたの瞳はいつもと何ら変わりない、朝食のときに新聞の上を滑るあの瞳とも違わない。終わりの淵に立つこの瞬間でさえ、あなたの考えを読むことは叶わない。その目には何が映っているのか。分からない……ただ一つの真理を除いて。
扉が開かれようとしている。あなたは扉を見つめる。地獄への扉。それは天国にすら続く、永久にも匹敵する、途方もない道のり。
今、あなたの瞳は、そこへ、



2017/03/07
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