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PM8:45雨





コブラ「…」



遅え…何してやがる


テッツ「ダンさん遅くないっすか?」

ヤマト「あぁ、コブラが電話したのが7時過ぎだ…この雨だとしても8:00前には着くはずだ」

コブラ「…」


…何だか胸騒ぎがする…



ガチャ!


ドアの開く音に一斉に振り向いた


チハル「ちわーす!…ん?え?あ、な、なん、ですか?」

ヤマト「んだよお前かよチハル…」

チハル「え?な、なんすか?え?」


ダンじゃなかった事に3人してため息を吐いた


チハル「あれ?ダンさんは?」

ヤマト「まだ来てねぇんだよ」

チハル「え?…!?あ、じゃああれって!」


急に真っ青になったチハルの様子がおかしい


コブラ「…どうした」

チハル「いや、さっきそこの小道で騒ぎがあったみたいで…多分喧嘩です。ここら辺のやつじゃない人間がいました…もしかして」


…おい、まさか


ヤマト「そこにダンがいたかもしんねぇって言いたいのか?」

チハル「俺もチラッと見ただけでいたかは分かりませんけど…」

テッツ「でも…こんな時間になっても来ないって事はもしかしたらダンさん…っ!」


ガン!!!


俺がテーブルを叩く音に全員が肩を揺らしてこっちに向く。


コブラ「…行くぞ」


チハルが言っていることが確かなら、急がねぇと…


俺の声に立ち上がり小竹を出た




外は土砂降りのように降り、視界が霞む。電柱のサーチライトが雨で反射してダブって見える。


チハル「こっちです!」


そう言って連れてこられた場所は小竹から近い脇道だった。真っ直ぐ進んで行くと…何人かのうめき声が下から聞こえる


そこにいたのは確かに知らない奴らだ。身体中に血や打撲の跡がある。間違いなく喧嘩の跡だ


ヤマト「…ダンは…いねぇみたいだ」

テッツ「ダンさん…っ」

チハル「じゃあ…これは一体」



「…うっ」



体を引きずるように這いつくばっていた男、意識があったから胸ぐらを掴んで起こした


コブラ「…おい、なんだこの状況は?」

「っ、ぐ…っ、あ、て、テメェ…っ、コブ、ラ…」

コブラ「誰にやられたんだ」


グッと首元を絞めるとうめき声を上げ、震える声で呟いた


「て、テメェん、とこの…ヤツ…かんさ、い弁の…」

コブラ「!…ダン、か」

ヤマト「ここにいたのかよダン!」

テッツ「おいテメェ!ダンさんをどこにやった!!」


「、し、るかよ…っ!あ、アイツが…っ、来て…っ」

チハル「…アイツ?」



アイツ…って、誰だ?


達磨か?まさかWhiteRascals…



「あ、まみや…おと、うと…だ」



!?


コブラ「…雨宮?」

ヤマト「雨宮弟って…雨宮広斗か!?」

テッツ「な、なんで雨宮が!?九州にいるんじゃ!?」

チハル「、いや…来てます。俺、最近鬼邪高で…見ました」



雨宮兄弟が…雨宮広斗が…まさか…


ムゲン時代、ライバルだったあの兄弟が…



ヤマト「その雨宮はどこ行った?ダンは!?おい!」

テッツ「…チッ!コイツ気絶しやがった!」

チハル「まさか、その雨宮の弟がダンさんを…?」


バン!!と掴んでた胸ぐらを離して男を地面に落とした。この土砂降りの雨のおかげかやけに熱が抑えられ冷静になれている


コブラ「…お前ら手当たり次第探すぞ」

ヤマト「!おお!」

チハル「ハイ!」

テッツ「俺!他の仲間にも連絡します!」



ダン…テメェこの距離でなんで連絡して来なかった。迷惑かけると思ったのか…?


馬鹿野郎…無事でいろ…ダン






PM09:00雨

俺たちの捜索が始まった







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