「ますます気に入った」


アンナに言い寄っているハオを遠目から見ていた#name#は、無意識に唇を噛み締めた。







「#name#、元気ない」
「...」
「ハオさま...」
「ダメ、オパチョ...。呼ばないで」

小さな体を抱きしめて、消え入るような声で悲願する。



とても恥ずかしかった。
なんの努力もしてない自分が、アンナ様のような立派な人を羨ましいと思ってしまうことが。必要とされて、愛されて、頼りにされて。ハオ様の大嫌いな人間そのものな自分が、とても憎い。

思わず抱きしめていた腕に力が入ってしまう。オパチョが









「...随分、ラブラブじゃないか」
「っ!ハオ様...アンナ様は?もう宜しいのですか?」
「ああ。彼女は僕にビンタをしてさっさと葉の後を追って行ったからね」
「び、ビンタ...ハオ様に...」
「母さん以来だよ、僕にビンタなんてしたの。やっぱり気が強い女はいいな」

はははっ、と頬をさすりながら楽しそうに満足そうに笑うハオ。




「...そうですね。アンナ様は、シャーマンキングのお側にいるのが相応しい方です」
「へえ、そう思うのかい?」
「え?」
「シャーマンキングの妻ってことはさ、僕の妻ってことだよ?それを分かって言ってるのかい?」
「いえ、その...」
「...君は本当に気が弱いな」
「!!」
「ま、そこが気に入ってるんだけどさ」








「言っただろう。僕には君だけだよ」
「っ!あ、ありがとうございます...」
「信じてないな?」
「う...」
「少しは自信持てよ。この僕が好きになった女なんだからさ」



「この気持ちは、この先ずっと変わらない。いつかは信じられるようになるさ。それまで」
「...っハオ様。こんな弱い人間で、ごめんなさい」
「君は強いよ」


だって、僕のこと信じてはいないけど怖がってはないだろう?




「...」
「」



















secret