マニキュアを落とすみたいに簡単にわすれるさ
一つだけ確証がある。わたしは真実が全て正しいとは思えない。それでも、自らを守るためならば、それらを真実だと言えば、それは真実になる。そう思っている。
次の駅は米花町だと伝えるアナウンスをぼんやりと聴きながら、おもむろに席を立つ。米花町に訪れたのはあの日が最後だ。友人であった彼女が殺された日以来。
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夏の融ける匂いに泣いている
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