3 なんだろうこの感覚は すごく気分が悪く 体が重たい 『・・・・・・』 私の家が階段の先に見えた 何かあったのだろうか 数人の祓い人が門をくぐり中へ入って行った 父に用事だろうか ゆっくりと茂みを出て そちらへ向かう 1人、門の手前に立っているのは的場ではないだろうか 見慣れた姿に何があったのかと尋ねようと近寄った 「・・・・・・!」 その目は、何? どうして、弓を構えるの? 『(ねぇ、的場・・・?)』 「・・・・・・・逃げないのか」 『!』 とんっと刺さった矢に、そのまま階段を落ちる 『ああああああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛・・・・・・・・・』 痛い、痛い、痛い痛い痛い痛い・・・ なんで、どうして どうして・・・・・・・ 妬けるような痛みに 声が出る ・・・・どうして、そんな目で見るの? 『(まと・・・・・・・ば?)』 なんで、そんな 妖を見るような・・・・・・・ 「仕留めそこなったか」 とんとんと階段を下りてくる的場が また弓を構えた 「昨夜、この家を襲ったのはお前か?」 きりきりと弓が揺れる 「明翠を攫ったのは、お前か?」 私は、ここにいるのに 何を言ってるの 意味が分からない・・・・ 『(あ゛あ゛あ゛)』 「聞いても無駄なようですね。消えてください」 ←→ 目次 |