光る神機に任せるようにしらたまが飛び回る。
足元にはヴァジュラの雷撃が飛んできたがしらたまは難無く飛び上がり、かわした。

バーストモードに入ったしらたまの身体能力はいつもよりも跳ね上がっている。

仲間達を援護するその動きに、ソーマが微かに笑っていた。しらたまの視線がその口元を追う。

(ソーマ先輩…笑っ、た)

それに何か気分が高揚して、自分の輝く神機もぐるんと鳴いた気がした。

もう1度ヴァジュラを見上げ、剣を振り上げる。

飛び掛かり、神機をヴァジュラの額へと突き立てた。

(よし…! このまま…!)

「ッうわっ!」

その時コウタの身体がガクッと傾いた。痛みに呻いたヴァジュラが雷撃をコウタに向けて飛ばしたのだ。

しらたまの顔色が一瞬で青ざめた。

「コウタくん!」

コウタの焦った声がしらたまの耳に届いた。


(捕喰形態)

ゆっくりと見える視界の中、コウタの姿を捕らえていた。

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