しらたまは息を整えながらまたヴァジュラを見据える。もう少しでバーストモードが終わってしまう。出来ればバースト中に倒しきりたい。

「もう少し…!!」
「おい、あまり深追いするな!」

リンドウの声がしらたまの耳に届いたが、走り出したしらたまは止まれない。
そのまま、ヴァジュラの顔へと神機をはしらせた。

重たい感覚。手応えを感じたしらたまが倒れゆくヴァジュラから素早く離れていった。

ズシンと重たい音をたてて倒れたヴァジュラを見てからしらたまは笑顔でリンドウ達に振り返った。

「やった! やりましたよ、リンドウさん!」
「ッ、しらたま!! 前!」

サクヤの声にしらたまはバッと前を見た。前には倒れたヴァジュラを飛び越えてきた小型のオウガテイル。

驚いたしらたまが反応する前に彼女の視界は暗転した。


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