「んでそこで、しらたまが倒れちゃってよー。サクヤさんがリンクエイドして、ぜーんぶ片付いてからリンドウさんにこっぴどく叱られた。と…」
「今のしらたまさんらしくないミスですね」
「こ、コウタくん! アリサちゃんに何をお話してるんですか!」

しらたまは初陣の話を改めて聞き、顔を真っ赤に染めあげる。

アリサが面白そうにしらたまへと寄った。

「それが今では第一部隊のリーダーですもんね」
「……やっぱり私、リンドウさんにもう1度リーダーをやって貰いたいです」

しらたまは両手で熱くなった頬を押さえながら、遠くでサクヤと話しているリンドウを見た。
片腕がアラガミ化したままのリンドウだが、体調不良などなく元気そうである。

と、その時、しらたまが思い出したように急に立ち上がった。コウタとアリサが驚く。

「ごめんなさい、私、カノンちゃんとミッションなの忘れてました! 行ってきますね!」
「……うわ…。アナグラ内で1、2位の誤射率を誇るペアじゃん……」

しらたまとカノン。誤射率がいつまでたっても下がらない、アナグラの援護組である。

「うーん、火力的に後衛だけでは不安ですねぇ。タツミさんもご一緒して貰いましょうっと。
 私、呼んできます」
「うわぁ…前衛のタツミさんとか、いい的になっちゃうじゃんか…」


(誤射)

帰ってきたタツミはもちろん黒焦げだった。

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