(神樂ちゃん家の中島結ちゃんをお借りしました{emj_ip_0792})



とあるヨコハマの大型ショッピングモール。


中島敦は、あっちこっちと腕を引かれながら長い長い自身の片割れである中島結のショッピングに付き合っていた。



結「あっくん!次は、あっちに行きましょう{emj_ip_0792}」



敦「えぇーっ{emj_ip_0793}まだ行くの{emj_ip_0793}もう僕、疲れたんだけど…」




結が隣の店を指差し敦に行こうと急かすと先程から結の長い買い物に疲れ切った敦は、結に言うが結は、敦の言葉にムッとした顔を見せると敦を睨みつけた。


結「もう!あっくんたら根性がないですね!
もし、ショッピングの相手がふみさんだったらどうするのですか?
「人虎、彼処の店が見たいな」って言われたらどうするの?断るのですか?」


敦「ふみさんのお願いなら無論付き合うよ、死ぬまで。」


結の問いかけに先程の疲れ切った顔とは違いキリッとした表情で言い切る敦に結は、そうでしょう!と言う様に頷いた。



結「もし、ショッピング中にふみさんが「人虎…エ●メスやコ●チが欲しい」って言ったら?」



敦「ふみさんは、ブランド品より「人虎、チロルチョコ箱で買って」って言う可愛い人だからそんな事言わないもん。
無論、ふみさんが欲しいならブランド品でもチロルチョコでも月の土地でも買ってあげるつもりだよ」


ドヤ顔で言う敦に結は、少し冷ややかな視線を向けると敦は、先ほどの結の様に顔をムッスリさせると「なら、結は…」と質問した。



敦「芥川がクロコダイルの財布が欲しいとか言いだしたらどうするの?」



敦がそう結に問いかけると結はにっこりと笑った。



結「私が本物を捕獲して皮を全て剥いで龍くんにプレゼントします{emj_ip_0792}」


と自信満々に答えた。



敦「僕の答えと一緒じゃん!」



結「もう、あっくんうるさい!」



結が敦に言うと敦は、ムッという顔もしながらも黙るとはぁ…っとため息を吐いた。



敦「(結の我儘と暴走は、今に始まった事じゃないし…
これ以上言うと後が怖いから大人しく言う事聞くしかないか…)」


と敦が心の中でそう思うと敦は今日の結との買い物は、ふみが好きそうな物・似合いそうな物探しをする事に決めた。


片割れの結に次々とお店に引っ張られて行く敦だったが流石に下着屋さんに連れ込まれそうになった時は、拒否をした。
頬を膨らます結に「早く、芥川が好きそうなの選んできたら?」と言うと結は、「龍くんの為…!」と言いながらお店へと入って行った。


敦は、下着屋の前にあるベンチに腰をかけると通路を挟んで反対側にあった喫茶店に気づくと飾られた食品サンプルなどを見ながら今、この場にいないふみの事を考えた。






あのカフェとかふみさん好きそう…





ケーキの種類も豊富だし、しかも大きい…




ふみさんケーキ好きだし…喜ぶだろうなぁ…



いや、ふみさんは食べ物なら何でも喜ぶんだけど…



ふみさんに「あーん」したいしされたい…{emj_ip_0792}



生クリーム付いてますよ?え?取って?もう、ここですよ。


とかやりたい…{emj_ip_0792}




僕も今そこに座ってる芥川みたいにふみさんにあーんされたい…{emj_ip_0792}






そこにいる芥川みたいに{emj_ip_0792}



って……




敦「芥川ぁぁぁぁぁっ{emj_ip_0793}」




敦は、自分が見つめていた喫茶店の窓際に芥川と今、正に敦が妄想していたように芥川にケーキをあーんしている敦の愛しい想い人のふみが座っていた。


驚く敦を他所に喫茶店の中にいる芥川双子は、敦の存在に気づいておらず芥川はコーヒーを啜り、ふみは無表情だが何処か嬉しそうにケーキを頬張っていた。
二人とも何時もの服装では無く、私服を着ている事から二人はプライベートで来ている事が分かった。


それに気づいた敦は、ふみの私服姿に悶えていると後ろから「あっくん?龍くんの名前が聞こえたけど、どうかしたのですか?」と購入した下着が入ってると思われる紙袋片手に片割れの結が店から出てきた。
敦は、結の問いかけに答えるように向かいの喫茶店を指差した。




結「?……………{emj_ip_0793}あれは、龍くんです{emj_ip_0792}」



結は、芥川の姿を見かけると素早く反応し喫茶店へと走って行った。
敦もすぐ様、片割れの後を追いかけるように走り出した。


















それは、朝の話だった。


珍しく休みが重なった芥川双子は、兄・龍之介の「何処か共に出かけるか?」と言う言葉にふみは、嬉しそうに頷くと前からずっと気になっていた喫茶店へ行きたいと片割れに言うと龍之介は、コクリと頷いてくれた。


ショッピングモールに到着すると様々な店があり、龍之介はふみに「店を見なくて大丈夫なのか?」と問いかけたが「興味無い。それより喫茶店」と言われ龍之介は、「そうか」と頷いた。
喫茶店に着くとふみは、外に置かれたメニューの写真を見て目をキラキラさせると龍之介の腕を引っ張り喫茶店へと入って行った。


喫茶店に入ると店員に窓際の席へと案内された二人は、4人席にお互いに向き合う様に席に座りメニューを開いた。
無表情ながらもキラキラと目を輝かせ、どのメニューを頼もうか迷っているふみに龍之介は、小さく微笑んだ。

迷いに迷いながらも注文する品物を決めたふみは、店員を呼び龍之介の珈琲と自身のロイヤルミルクティーとケーキを頼んだ。


数分後、運ばれて来た品物にふみは、使い慣れていない携帯を取り出すとケーキの写真を撮り
満足気な顔をするとロイヤルミルクティーに口をつけた。
龍之介は、そんなふみを見つめると自身が注文した珈琲に口をつけた。


もぐもぐと食べ進めるふみに珈琲を飲みながら持って来ていた古書を読む龍之介と言う穏やかな時間が流れていた。
ふっと龍之介は、古書から目線をふみに向けるとケーキを食べていたふみも顔を上げたことにより目線があった。
ふみは、自身を見つめる龍之介に首を傾げると「食べるか?」と問いかけた。

龍之介は、ふみの言葉に頷き「一口で良い」と言うと口をあけた。
ふみは、フォークでケーキを掬うと龍之介の口へと運んでやった。






この光景をまさか敦に見られていると二人は思ってもいなかった。





龍之介は、ケーキを飲み込み「甘いな」と一言言うと珈琲に再び口をつけた。
そして、ふっと窓の外を見ると龍之介は目を見開き、そして嫌そうな顔をした。
ふみは、そんな片割れに不思議そうに首を傾げると「どうかしたのか?」と尋ねた。



龍「………嵐が来るぞ……」



双子だからなのか、その一言で全てを悟ったふみは一瞬にして龍之介と同じく嫌そうな顔へと変わった。



バタバタバタバタと言う足音が喫茶店に響き渡ったかと思うと



結「龍くん{emj_ip_0792}」



敦「ふみさん{emj_ip_0792}」



と芥川双子の天敵である中島双子が現れた。



結「こんな所で会えるなんて…!運命ですね{emj_ip_0792}龍くん!


あ、私はアイスココアとチーズケーキをください。」




敦「こんな所で会えるなんて、これは運命です{emj_ip_0792}結婚しましょう、ふみさん!


あ、僕はアイスティーとティラミスをお願いします。」



敦と結は、それぞれ龍之介とふみの隣に座ると双子だからなのか似た様な言葉を自身の想い人達にに言うと店員に自分達の飲み物とケーキを注文した。



龍「………貴様等は、一体何をしに来た…」



芥川の隣に座り自身の腕に腕を絡ませてくる結を引き離しながらジロリと睨みつけると結はニコニコと笑顔のまま「偶然ですよぉ」と答えた。




ふ「………」


敦「ふふふ…今日も素敵ですね、ふみさん!
私服、とってもお似合いですよ!写メ撮って待ち受けにしてもいいですか?」


結と同じくニコニコとふみの隣で笑いながらそう問いかけてくる敦にふみは、「殺すぞ、人虎」と言うが敦は幸せそうに笑っていた。


数分も経たない内に敦と結の注文した物が席に届けられた。
そのタイミングを見計らい、龍之介とふみは立ち上がろうとしたのだが、敦は自分が注文したティラミスを「ふみさん、どうぞ。ケーキ好きですよね?」とふみの前に置くと言う先手を打って来た為、ふみは立ち上がる事が出来なくなってしまった。



龍「ふみ………」



ふ「あ……うっ…すまぬ…」


目の前のティラミスを恨めしそうに見つめるふみに龍之介は、ため息を吐くと再び席へとついた。

龍之介は、なんやかんやと片割れと妹には甘かった。


そんな芥川双子の様子に敦と結は、顔を見合わせると微笑んだ。





結「うふふっ{emj_ip_0792}龍くんは、優しいですねぇ!」


龍「黙れ。口を縫い合わすぞ」


結「や、優しくお願いしますね…」


龍「照れる意味が分からぬ」


結「龍くんになら何されてもいいです…!」


龍「もう…喋るな。」




敦「ふみさん。口にチョコレート付いてますよ?とってあげますね{emj_ip_0792}僕の口で!」


ふみ「殺すぞ。」


敦「痛っ{emj_ip_0792}痛いです、ふみさん{emj_ip_0792}フォークが腕に刺さってますぅぅっ{emj_ip_0792}」


ふみ「そのまま貫いてやる。」


敦「あ、でもこのフォークは、ふみさんが咥えてたやつだ…{emj_ip_0792}」


ふみ「喜べ。腕では無く、脳天に突き刺してそのまま殺してやる」



とある休日、楽しげ?な会話が喫茶店内に響き渡ったのだった。







おわり。




今回は、ほのぼの?話にしてみました!


神樂ちゃん!
結ちゃんお貸ししてくれてありがとうございました{emj_ip_0792}

短い上に意味不明でごめんなさい{emj_ip_0792}