ガサゴソと必死な表情で、カバンの中を探る神崎さん。そのそばにはカエデと私。


『ど?日程表、あった?』


その問に…ううんと首を横に振った神崎さん。独自に修学旅行の日程をまとめていたノートがあったのだが、どこかで無くしてしまったらしい。

落としたのかなぁ、と不安を口にする神崎さんだが、この真面目な子が落とすなどするのだろうか。だが、無いものは無いのだ。

新幹線とバスで酔った殺せんせーが、手作りのしおりを持てば安心と、あの分厚く重いしおりを差し出してくるが、それを持ちたくないから自分で作っていたのに…


『神崎さん、しょうがないよ。日程なら頭に入ってるし、分からなくなってもしおりなら多分、渚が持ってる』


不安な顔をしている神崎さんの頭を撫でてやる。すっごい髪の毛サラサラ羨ましゴホンっ

ね、と笑ってみせると諦めたのかぎこちないが、うん、と笑ってくれた。


やっぱ可愛いなあ。神崎さんの笑顔に和んでいると、いいないいな!私も撫でて!と主張してくるカエデにも癒され、望み通り撫でてやる。すると満足したのかふふっと笑うのだった。


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