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「あ でプレートは?」

「あるよ これでオレは6点になったからこっちはいらないや あげるよ」

「これ誰の?」

「オレを銃で狙ってた奴のプレート。こいつはムカツいたからすぐ殺しちゃった」

ギタラクルがヒソカにプレートを手渡すのを見ながら私は一人考えた。

こんな広い無人島の中で特に待ち合わせもせず自然と集結してしまう私達についてだ。なんだか三人セットで見られてそうでとても不満だ。

私はこんな絵に描いたような変態と顔面針まみれ野郎じゃなく天使の様に清い心を持つゴンやツンデレ美少年キルア達と一緒にいたいのに。

心の中で盛大にため息をついているとビキビキやらボンやら何か変な音が聞こえて私は顔を上げた。

「うーん何度見ても面白い◆」

「……!??」

「やってる方はけっこうツライんだよね」

「顔が、元に戻ってる…?」

「なに驚いてるの」

「レンはキミの変身シーンを見るのはハジメテだからね 驚くのも無理はないんじゃないかな」

「なんとなく認めたくないがヒソカの言う通りだ そんな顔がボコボコ変形するグロテスクなシーン見せられたら誰だって驚くぞ」

「ふーん そういうもんなんだ。じゃあ次からは驚かなくて済むね」

「驚きはしないが少し心臓には悪いな」

「ならキミの心臓の為にもボクがその度に目を塞いでアゲるよ☆」

ニコニコと不気味な笑顔を振りまくヒソカはさて置き。イルミは素手でザクザクと土を掘り始め、どういう思考回路なのかその中に体を埋めた。

「…おい 何をしてるんだ?冬眠でもするつもりか?」

「見てわからないの?寝るんだよ」

「は?」

わかるわけねーだろ!なんで土にもぐる=寝るなんだよ!?ダメだ、やっぱり顔面に針刺すぐらいだから思考回路がイッちゃってるんだなこの男。

「じゃオレ リミットまで寝るからがんばってねー おやすみ」

ついに頭まで土にもぐってしまったイルミに開いた口が塞がらなかった。え?どうやって息すんの。水分補給は?そもそも土の中にもぐるとか全身土まみれになるじゃん。

「その様子じゃかなり驚いてるみたいだね」

「ああ…改めてお前らの異常性を垣間見た気がしたよ」

「ボク何もしてないんだけど◆」

「お前は元々が異常だからな」

「キミにそう思ってもらえて嬉しいよ」

「言っとくけど褒めてないからな」

「ウン◇でも異常ってことは他とは違うってコトだろ?ボクが他の人間とは違えば違うほどキミの中でボクの存在が色濃くなる◆」

「なんだその理屈は…まぁたしかに間違ってはないけどお前の思考回路は正直言って気持ち悪いわ」

「クククッ 辛辣だねェ☆」

至極楽しそうに笑うヒソカだが、笑ってはいるものの実際なにを考えているのか分からないから気が抜けない。

ここまで読めない男に出会ったのは初めてで更にはそいつがドがつくほどの変態ときた。ハードルが高いがなるべくヒソカに気を許しすぎないよう注意をしておこうと思った。

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