07



俺たちも急いで星弥ちんの後を着いていく。
部室に着いた星弥ちんは黄瀬ちんのロッカーあたりを漁り出した。



「ちょっ」



焦る黄瀬ちん、見られてはまずいようなものでも入っているのだろうか。
その光景を俺はボーッと眺めていると赤ちんが不意に声をかけてきた。



「紫原、彼女は?」

「んー? 俺の親友〜」

「あった………」



そう呟くと星弥ちんはロッカーの裏から木の板?みたいなものを取り出した。
木の板には黄瀬ちんの名前が。



「これが今回の呪いのもと」

「呪い…ですか?」

「なんのことなのだよ」

「のっ、のろっおまっ呪いって!」



黒ちん、みどちん、峰ちんが順に口を開く。
怖いものが苦手な峰ちんはだいぶ挙動不審だ。



「黄色、いや、黄瀬が死にかけてる原因」



そう周りに手短に説明すると、急に星弥ちんは板に話しかけ始めた。



「おい、お前の雇い主んとこ連れてけ
……は?知らないし、いいから連れてけってば、消されたいか、ドカスが」



かなりお口が悪いようだが今日ばかりはスルーさせていただくとしよう。
生憎こちらも黄瀬ちんの命がかかっているのだ。



「ねーねー、なにしてるの?」

「この呪い方はな、霊に自分の代わりに相手を殺してもらうんだ。
で、その霊が宿ってるのがこの人形」

「霊!?そこに霊がいるのか!?」

「え、あ、うん」



赤ちんの食い付き様に若干星弥ちんは引いている様子だった。
小声で赤ちんがオカルトオタクである事を告げ謝罪を述べれば納得したように頷いていた。



「紫原、黄瀬いこう」

「どこに〜?」

「例の女のとこ」

「えっ……」



黄瀬ちんの顔に緊張が走る。そりゃあ自分を呪った人間に会いに行くと言われたのだ、怖がらない方がおかしい。



「呪詛返しはしないのかい?」

「呪詛返し?」

「その名の通り、呪詛を、呪いを返すことだ。呪った本人にな」

「できない」

「何故だい?並の霊能者ならできる筈だが」

「赤ちん、星弥ちんのこと疑ってんの?」

「さぁ?」

「これは人を殺す呪いだ、返せばその女の子が死ぬ。それでもいいっていうなら、どうする黄瀬?」

「っ!それはダメっス!!」



顔を真っ青にして顔を左右にブンブンと振る。
そんな黄瀬ちんの様子を見て星弥ちんは満足そうに笑った。



「よっしゃ、じゃあいこうか」

「はいっス!」

「あ、そうだ。そこの可愛い女の子、桃井さん、だっけ」

「う、うん! 」

「そこの板適当に燃やしてといて欲しいんだけど…頼めるかな?」

「わかった!」

「ありがと、灰は川とかに流しといて」

「うん!」

「ん、じゃあ行こう紫原、黄瀬」





2014.12.04 完成
2016.06.16 加筆修正


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