黒ちんが倒れて数時間、もう部活の時間だ。
何やら星弥ちんは難しそうな顔してるし。
黄瀬ちんはずっとギャーギャーうっせーし。
俺の星弥ちんとのサボタージュランデブーはいずこへ。そう呟くと そんなもん最初っからねぇっスよ、との黄瀬ちんの冷たい一言。ガチしょんぼり沈殿丸。
「ぐろ”ごっぢぃ〜〜」
今の黄瀬ちんデルモ(笑)とは思えない顔をしている。
顔面崩壊、割と本気で。
「う……ん………?」
「!?くぅううぅrrrrrろこっちぃいいぃいい!!!!」
『うるさい』
「ちょっ!?黒子っち!でもよかったっス〜〜!!」
「もう放課後だよ黒ち〜ん」
「!?そんなにも寝ていたんですか!?」
「何があったんだよ黒子」
「……なんの事ですか?」
「何かしらに憑かれてるだろ?だから倒れたんだろ?」
憑かれてる?黒ちんが?
お化けにも気付かれなさそうなのに?
なんて言ったら失礼か。
「……電話が掛かってくるんです、メリーさんから」
「へぇ……」
「メリーさん!?」
「あの電話のたびに近付いてくるやつでしょー?」
「……はい」
「一番最後に掛かってたのはいつ」
「昨晩です、家の前にいる……と」
あ、これやばいやつだ、と察する。
今までの経験からするとこの流れは宜しくない。俺も巻き込まれるパターンのやつだ。
「黒子っちどうなっちゃうんスか!?死んじゃうんスか!?嫌っス!俺もっと黒子っちとバスケしたいっス!!!助けて星弥っち!」
「……え?」
いや、鼻ほじんなよ。
女子力と恥どこに落としてきたんだ星弥ちんは。俺でも鼻はほじらねーし。
「星弥っち!お願い!!」
「えー、めん、あー。ゲフンゲフン、今日はちょっと用事が……」
星弥ちんが面倒臭いと言いかけるのはご愛嬌として。
何が用事だよ、最近暇だわーとか今朝言ってた癖に。
「柳瀬さん、デザートバイキングの無料券が三枚あるんですが、紫原くんと3人で行きませんか」
「よし紫原、メリーさん軽くボコるぞ」
「うん」
仕方ない、デザートバイキングのためだ。
どんな人間であろうと、無料と言う言葉とデザートと言う甘い魅惑には勝てないのだ。
「えっ!?俺は!?」
「黄瀬くんは自腹で」
「エッ」
黄瀬ちんが絶望を顕にした表情で黒ちんを見つめた刹那、携帯の着信音が鳴り響いた。
「でん……わ?」
「ッ……」
「たぶんだいじょーぶだよ黒ちん、星弥ちんがついてるからね。たぶん」
「たぶんを付けすぎです紫原くん」
「ケータイかして、黒子」
「…はい」
「はーい、もしもしぃー」
《もしもし私メリーさん、今ね黒子くんの部屋に居るの!》
2014.12.20 完成
2016.08.22 加筆修正
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