04
「やっと見つけた」
唐突に響いた声は聞き覚えのあるものだった。
化物の背後で影が揺れる。
「お前、一週間もの間ずっとうるせぇんだよッ!」
「は」
そう啖呵を切ると柳瀬星弥はあの化物に飛び蹴りを食らわせた。
正直、目ん玉飛び出るかと思った。
俺の感想は間違ってないはずだ。
”グっ、あァ……”
「ほんと、バッカじゃねぇーの!最近ずっと隣の席でぽぽぽぽぽぽぽぽ言いやがって、まじいい加減にしろよ。おかげでこっちは授業中全然寝れてないんだよ」
いや、授業中寝るなよ、と心の中で冷静に突っ込んでしまったが俺もよく居眠りをするので言えた義理じゃない。
柳瀬星弥は苛立ちが増したのかさらに化物を踏みつけグリグリと地面に押し付けている。
「何あれコワイ」
ぽつりとそうこぼしてしまう程の惨状だった。
もう踏むだけでは飽き足らず、自主規制のかかるような言葉を連発している。
「まじで邪魔なの、No more安眠妨害」
そうしっかりと断言すると、足を振り上げて思いっきりかかと落としをくらわしてた
あれは痛い、思わず目を覆ってしまったほどだ。
かかと落としを受けると断末魔をあげて化物は消えた。
「えっと……あの……」
「次、あんなん連れてきたらまじ許さん。パイルドライバーの刑に署すからな」
満面の笑みでそう言われた、超怖い。
魔王スマイルですね、わかります。
「じゃ、私帰るわ」
「あっ……あの!!ありがとう!!!」
「ん」
そう手短に言ってアイツは、星弥ちんは帰っていった。
2014.11.09 完成
2016.06.16 加筆修正
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