02



「紫っち、助けて! このままじゃ俺死んじゃうっス!!」

「知らない、赤ちんにでも相談すれば」

「赤司っちじゃ絶対面白がって助けてくれないっスよ〜」



朝練が終わり教室に着くと、いきなり黄瀬ちんに泣きつかれた。
大変うざったくて面倒である。ひねり潰したい。
黄瀬ちんのせいで星弥ちんが話しかけきてくれない。



「紫っち〜、おねがい! 後生だから!」

「だいたい、黄瀬ちんが死にそうって俺どうしようもないじゃん。どうしたらいいのさ」

「紫原、こいつうるさい」



おっと、今日は星弥ちんは不機嫌だったようだ。自ら面倒事につっかってくるなんて珍しい。



「なっ……!?」

「後ろが?」

「そうだけど、違う。こいつ自身もうるさい」



そう言ってじーっと黄瀬ちんの後ろを見る星弥ちん。
黄瀬ちんなんか見てたら目が悪くなるよど小声で言い、肩に手を置く。



「……こっち見ないで欲しいんスけど?」



星弥ちんに噛み付く黄瀬ちん、どうやらこちらも今日は虫の居所が悪いらしい。



「は?見てねーし、ウザッ」

「はぁ!?なんスかその言い方!!」



売り言葉に買い言葉、このままでは二人の性格を考えると取っ組み合いの喧嘩になってしまうかもしれない。



「痛たたた!紫っち、痛いっス! アイアンクローはだめ!」

「ごめーん、こうでもしないと喧嘩やめないでしょ?」

「じゃあ柳瀬サンにもすればいいじゃないっスか!」

「だって星弥ちん親友だし」

「俺も友達っスよね!?」

「行こっかー、星弥ちん」

「え、スルー!? ちょっと待って、紫っち!お願い、助けて!なんでもするから!!」

「なんでも?」



”なんでもする”に反応した星弥ちん。
どうせ、ガメついことでも考えているんだろう。
最近は星弥ちんが、どんな性格か、何を考えているかがわかるようになってきた。
俺以上に人付き合いが不器用だから、俺がカバーしてあげないと。
さぁ、俺が次に言うべきことは、



「マジバを俺と星弥ちんに奢ってくれるんなら話聞いてあげるよ」





2014.11.14 完成
2016.06.16 加筆修正


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