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その時私は橙色に殺された。
我ながら惜しかったと思う。
決定的な一撃が彼女の方が少し早かっただけなのだ。
私の手は彼女の腹の中腹で止まっていたが、彼女の手は私を貫いていた。
妹が死んだ元凶は流石にやはり強かった。
だが独りで行った選択は間違いなかったと私は思う。
妹が死んだ時廃人になった私を何とか人間に戻した弟。
私はそれだけが気がかりだ。
きっと可愛い弟も死ぬだろう。
それを見ずにすむのは不幸中の幸いと言ったところだろうか。
クソみたいな人生だったけど案外悪くなかったよ。