青島がここら辺で外人と会っていたというのは確からしい。
零がアジトであったのではと目星をつけていた空家に向かう。
管理会社で調べると、使われていた身分証明書は偽造であった。
凄いな。
ここまで目星が当たるとは相当な下調べをしたということだ。

空家に向かい証拠を探すが簡単には見当たらない。
テロリストも命懸けなのだから証拠を残して去らないだろう。
自分がテロリストだとしたらどこに情報を隠すだろう。
天井裏、床下、庭、いや違うな。

「あった」
「何だ」
「引き出しが二重になってた」

出てきたのは青島のメモ。
一週間後パーティーに出るという内容のもの。
余程重要なパーティーなのか。
コソコソしてまでも隠したいことらしい。

「運がいいな」

零はそう言って少し笑った。
管理人にお礼を言って、車に乗り込んだ。
庁舎に帰るまで敬語の練習をしてくれた。

帰ってからはそのパーティーについて調べ上げることになった。
日は落ちている。

「降谷さん、パーティーにはフスコも来るようです」
「そんなことは分かっている」
「すいません」

男が零に話し掛けてきた。
零の部下だろうか。

「すいません、彼女は…」
「私は八月朔日ナギだ」
「風見裕也です」
「裕也、よろしく」

手を差し出すと怪訝そうな顔で見られた。
渋々出された手を握る。

「このポンコツは敬語が出来ないから許してやってくれ」
「すいません」
「風見は警視庁公安部の人間だ」
「そうか」

裕也もどこからか帰って来たようだ。
私達と同じ案件を追っているらしい。

「イタリアンマフィアが一人来るみたいだ」
「それも知っている」
「しかし下っ端らしい。彼一人での単独行動の可能性が高い」
「なるほど」

イタリアンマフィアがいくら腰抜けだといってもそう簡単に一端のテロリストに力を貸すことはないだろう。
後ろ盾も力もない奴等にな。
中国支部の下っ端マフィアが考えることなんてケツから出てくるものと変わらない。

「来週潜入する」
「そうか」
「ナギもだ」
「わかった」

まずはこの男の身元を洗うことにしよう。
それから零と裕也にコーヒーでも持ってこよう。

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